子供のいない夫婦 相続 遺言 対策
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子供のいない夫婦の相続・遺言対策|知っておくと安心できること【2026年版】
(読了目安:約15分)
大切なパートナーを亡くされた皆様、そして将来のことを考えながらこのページをお読みの皆様へ。
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。深い悲しみや不安の中で、相続や手続きについて調べなければならない状況に置かれていること、どれほど心身に負担がかかることかと、心からお察しします。
今、何をしたらいいかわからくて当然です。焦らなくて大丈夫です。
「終活大全」は、そんなあなたの隣に寄り添いながら、一つずつ一緒に確認できるよう、この情報をお届けします。
子供のいないご夫婦の場合、相続のルールは一般的なケースと異なる部分があります。遺言書がない場合、誰が相続人になるのか、義理の兄弟姉妹との関係はどうなるのか、といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
このページでは、子供のいない夫婦の相続について、知っておくと安心できるポイントと具体的な対策を、あなたのペースで読み進められるよう整理しました。
まずは、今日できることから、一緒に確認していきましょう。

まずやること(最優先3つ)|今日、これだけ確認してください
深い悲しみの中で、多くの情報に触れることは大変な負担です。まずは、今日中に「知っておくべきこと」を3つに絞りました。
✅ 今日の最優先リスト
1. 相続人の範囲を大まかに理解する
2. 遺言書があるかどうか確認する
3. 一人で抱え込まず、相談先を調べておく
① 相続人の範囲を把握する
子供のいない夫婦の場合、配偶者が亡くなった後の相続人は、状況によって大きく変わります。
-
故人の親(直系尊属)が生存している場合
→ 配偶者と故人の親が相続人になります(兄弟姉妹には相続権が生じません) -
故人の親が亡くなっており、兄弟姉妹がいる場合
→ 配偶者と故人の兄弟姉妹が相続人になります -
兄弟姉妹もすでに亡くなっている場合
→ 配偶者と故人の甥・姪(代襲相続人〈だいしゅうそうぞくにん〉)が相続人になります
「子なし夫婦の相続では、誰が相続人になるのか」という疑問は、故人の親の存否によって答えが変わります。まずはご自身のケースがどれにあたるか、大まかに把握しておくと安心です。
法定相続分(ほうていそうぞくぶん:法律で定められた相続割合)については、e-Gov法令検索(民法第900条)でご確認いただけます。
② 遺言書(ゆいごんしょ)の有無を確認する
遺言書があるかどうかで、その後の手続きの流れが大きく変わります。
- 遺言書がある場合:基本的に遺言書の内容に従って相続手続きが進みます
- 遺言書がない場合:法定相続人全員で「遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ:誰がどの財産を受け取るかを話し合いで決める手続き)」を行う必要があります
特に子供のいない夫婦の場合、遺言書がないと故人の兄弟姉妹も協議に加わることになり、手続きが複雑になりやすい傾向があります。
遺言書の保管場所として確認すべき場所:自宅の書斎・金庫、貸金庫、公証役場(こうしょうやくば)、法務局(法務局遺言書保管制度を利用している場合)
③ 専門家への相談を検討する
相続手続きは、法的な知識や書類作成が必要な場面が多くあります。一人で抱え込まず、専門家に相談することで、適切なアドバイスをもとに安心して手続きを進めることができます。
多くの専門家事務所では初回相談を無料で受け付けている場合がありますので、まずは気軽に問い合わせてみることをお勧めします。
✅ 今日の確認チェックリスト
– □ 故人の相続人となる可能性がある人を大まかに把握できた
– □ 故人の遺言書があるかどうか確認できた(または確認する目処が立った)
– □ 必要に応じて相談できる専門家を調べることができた
あなたのケースはどれ?|状況別の対応ガイド
子供のいない夫婦の相続といっても、状況はさまざまです。今のあなたの状況に近いものを選んで、必要な情報を確認してみてください。
状況A:配偶者がすでに亡くなり、相続手続きを進めている
今まさに相続手続きの只中にいる方です。まずは相続人の確定と財産の把握が優先事項です。配偶者以外に故人の親や兄弟姉妹が相続人となっている場合、遺産分割協議が必要になります。
また、配偶者を亡くされた後、今度はご自身の相続について考えていることと思います。お子さんがいない場合、ご自身の兄弟姉妹や甥・姪が相続人となる可能性が高いため、ご自身の遺言書作成も早めに検討しておくと安心です。
状況B:夫婦どちらかが存命で、将来の相続に備えたい
今すぐ相続が必要な状況ではないものの、将来のために備えたいと考えている段階です。この段階で遺言書を作成しておくことが、最も効果的な対策の一つです。
特に「残された配偶者の生活を守りたい」「財産を特定の人に渡したい」という希望がある場合、遺言書がなければその希望が実現されない場合があります。
状況C:遺言書をこれから作成したい
将来のために遺言書を作成しておきたいという方です。これは非常に大切な準備です。作成方法には「自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)」「公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)」などがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
【関連】遺言書の種類と作成方法について詳しくはこちら
状況D:兄弟姉妹との間で相続トラブルが心配
「義理の兄弟姉妹と相続について話し合わなければならないが、うまくいくか不安」という方も少なくありません。この場合、弁護士への相談が特に有効です。第三者が関わることで、冷静な話し合いが進めやすくなる場合があります。
子供のいない夫婦の相続|法定相続分(割合)の早見表
遺言書がない場合、民法で定められた法定相続分(ほうていそうぞくぶん)に基づいて相続が行われる場合があります。以下の表で、ご自身のケースを確認してみてください。
(出典:e-Gov法令検索 民法第900条)
| 相続人の構成 | 配偶者の相続分 | それ以外の相続人の相続分 |
|---|---|---|
| 配偶者のみ(子なし・親なし・兄弟なし) | 全額 | ― |
| 配偶者+故人の親(直系尊属) | 2/3 | 親で1/3を分割 |
| 配偶者+故人の兄弟姉妹 | 3/4 | 兄弟姉妹で1/4を分割 |
| 故人の親のみ(配偶者なし) | ― | 親が全額 |
| 故人の兄弟姉妹のみ(配偶者なし・親なし) | ― | 兄弟姉妹で全額を分割 |
⚠️ 異父母兄弟(片親のみ同じ兄弟)の場合、相続分は全血兄弟の2分の1となります(民法900条4号)。
時系列の対応手順|相続発生から1か月の流れ
相続が発生した後、何をいつまでにすればよいのか、時系列で整理しました。焦る必要はありませんが、期限のある手続きを前もって把握しておくと、落ち着いて対処できます。

| 時期 | 主な手続き | 窓口・担当 | 期限(目安) |
|---|---|---|---|
| 死亡当日〜数日 | 死亡届の提出、火葬・埋葬許可申請 | 市区町村役場(葬儀社が代行可) | 死亡を知った日から7日以内 |
| 数日以内 | 遺言書の有無の確認 | 自宅・公証役場・法務局 | できるだけ早く |
| 1週間以内 | 相続人調査(戸籍謄本の収集) | 本籍地の市区町村役場 | 相続放棄検討なら3ヶ月以内 |
| 1週間以内 | 財産調査(預貯金・不動産・負債の確認) | 金融機関・法務局・税務署 | 相続放棄検討なら3ヶ月以内 |
| 2週間〜1か月 | 専門家への相談 | 弁護士・司法書士・税理士 | 早いほどよい |
| 1か月以内〜 | 遺言書の検認(自筆証書遺言の場合) | 家庭裁判所 | 相続開始後、速やかに |
| 3か月以内 | 相続放棄・限定承認の検討・手続き | 家庭裁判所 | 相続開始を知った日から3ヶ月以内(延長申請可) |
| 4か月以内 | 準確定申告(故人の所得税申告) | 税務署 | 相続開始を知った翌日から4ヶ月以内 |
| 10か月以内 | 相続税の申告・納付 | 税務署 | 相続開始を知った翌日から10か月以内 |
相続放棄の「3か月」について、知っておきたいこと
弁護士の実務的見地より
相続放棄の期限は「相続の開始を知った日から3か月以内」です(民法第915条)。ここでいう「知った日」は必ずしも死亡日ではなく、相続人が被相続人の死亡を知った日が起点となります。
また、「3か月を過ぎたら相続放棄できない」と思われがちですが、借金の存在を後から知った場合など、例外的に認められるケースもあります(最高裁昭和59年4月27日判決)。
期限が迫っていると感じていても、諦めずにまず弁護士へご相談ください。期限の延長申請(家庭裁判所への申立て)も可能です。
子供のいない夫婦が遺言書を作成すべき理由
遺言書の作成は「縁起でもない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、特に子供のいないご夫婦にとって、遺言書は「残されたパートナーへの最大の贈り物」といえます。
遺言書がない場合に起こりやすいこと
- 残された配偶者が、義理の兄弟姉妹と遺産分割協議をしなければならない
- 故人の意向に関わらず、法定相続分で財産が分割される場合がある
- 連絡を取っていなかった親族が相続人として現れる可能性がある
- 協議がまとまらない場合、家庭裁判所での調停・審判に発展することがある
遺言書の種類と特徴
| 種類 | 作成方法 | 費用目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | 全文を自筆で記載 | ほぼ費用なし(保管申請は3,900円) | 費用がかからない・手軽 | 形式不備で無効になるリスクあり・紛失・改ざんの恐れ |
| 公正証書遺言 | 公証人が作成に関与 | 数万円〜(財産額により変動) | 確実性が高い・検認不要 | 費用と手間がかかる |
| 法務局保管制度 | 自筆証書遺言を法務局に預ける | 3,900円(保管申請手数料) | 改ざん・紛失防止・検認不要 | 内容確認はできない |
費用はあくまで目安であり、財産の規模や内容の複雑さ、依頼する公証役場・専門家によって異なります。地域差もありますので、個別にご確認ください。
(参考:法務省 遺言書保管制度)
各手続きにかかる費用の目安
相続手続きには様々な費用が発生します。以下はあくまで参考目安です。地域・専門家・財産の規模によって大きく異なりますので、必ず事前にご確認ください。

| 手続き項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本の取得 | 1通あたり450円程度 | 複数枚必要なため合計数千円〜1万円程度になる場合があります |
| 遺産分割協議書の作成(司法書士) | 3万円〜10万円程度 | 内容の複雑さ・財産の規模により異なります |
| 不動産相続登記(司法書士報酬) | 5万円〜15万円程度+登録免許税 | 登録免許税は固定資産評価額の0.4%が目安 |
| 相続税申告(税理士報酬) | 遺産総額の0.5〜1%程度が目安 | 複雑なケースはさらに高くなる場合があります |
| 弁護士への相続相談・依頼 | 相談料:無料〜1万円/時間程度/依頼:数十万円〜 | 着手金・成功報酬制の場合あり |
| 公正証書遺言の作成(公証人手数料) | 数万円〜(財産額により変動) | 財産が多いほど費用が高くなる傾向があります |
【関連】相続税の申告方法と専門家の選び方について詳しくはこちら
相談できる窓口一覧
一人で悩まないでください。あなたが相談できる場所は、必ずあります。
| 窓口 | 主な相談内容 | 費用 | 連絡先・備考 |
|---|---|---|---|
| 法テラス(日本司法支援センター) | 法的トラブル全般・弁護士紹介 | 収入に応じて無料の場合あり | 0120-007-110(平日9〜21時、土9〜17時) |
| 弁護士会の法律相談センター | 相続・遺言全般 | 30分5,500円程度が目安(地域差あり) | 各都道府県弁護士会に問い合わせ |
| 司法書士会 | 不動産登記・遺言書作成 | 初回無料の場合あり | 各都道府県司法書士会に問い合わせ |
| 税理士会 | 相続税・準確定申告 | 初回無料の場合あり | 各都道府県税理士会に問い合わせ |
| 市区町村の無料法律相談 | 相続・遺言全般 | 無料(予約制が多い) | 各市区町村の広報やホームページで確認 |
| 公証役場 | 公正証書遺言の作成 | 手数料は財産額による | 法務省公証制度ページ参照 |
| 家庭裁判所 | 相続放棄・遺産分割調停など | 申立手数料あり(数百円〜) | 各地の家庭裁判所 |
よくある質問(FAQ)
Q1. 子供がいない場合、配偶者がすべての財産を相続できますか?
A. 遺言書がない場合、配偶者だけがすべてを相続できるとは限りません。故人の親(直系尊属)が生存していれば、配偶者が2/3・親が1/3を相続します。故人の親が亡くなっており兄弟姉妹がいる場合は、配偶者が3/4・兄弟姉妹が合わせて1/4を相続します。
残された配偶者がすべての財産を受け取れるようにするには、遺言書で「すべての財産を配偶者に相続させる」と明記しておくことが有効です。ただし、遺留分(いりゅうぶん:一定の相続人が最低限受け取れる権利)に注意が必要ですが、兄弟姉妹には遺留分がありませんので、遺言書があれば配偶者への全財産承継が実現しやすい場合があります(民法第1042条参照)。
Q2. 遺言書を作っておくと、どのようなメリットがありますか?
A. 子供のいないご夫婦にとって、遺言書には主に以下のようなメリットがあります。
- 残された配偶者が、故人の兄弟姉妹と遺産分割協議をせずに済む
- 財産の承継先を自分の意思で決められる
- 「介護してくれた人に多く渡したい」など、法定相続分とは異なる分配が可能
- 相続手続きがスムーズに進み、残された家族の負担が軽減される
特に「全財産を配偶者に」という遺言書は、子供のいないご夫婦にとって非常に有効な対策となる場合があります。
Q3. 義理の兄弟姉妹とうまく話し合えるか不安です。どうすればいいですか?
A. この不安は非常に自然なことです。義理の兄弟姉妹との遺産分割協議は、関係性によっては精神的な負担が大きくなることがあります。
まず、遺言書があれば協議自体が不要になる場合がほとんどです。遺言書がない場合でも、弁護士に間に入ってもらうことで、冷静かつ円満な話し合いが進めやすくなります。感情的な対立を避けたい場合、専門家への早めの相談が安心への近道です。
Q4. 相続税は必ずかかりますか?
A. すべての相続に相続税がかかるわけではありません。相続税には基礎控除(きそこうじょ:税金がかからない金額の上限)があり、「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」を超える財産がある場合に申告・納税の必要が生じる場合があります。
具体的な計算は財産の内容や相続人の構成によって異なりますので、税理士にご相談されることをお勧めします。
Q5. 遺言書は一度作ったら変更できませんか?
A. 遺言書は何度でも書き直すことができます(最後に作成した遺言書が有効)。また、一部の内容だけを変更(撤回・変更)することも可能です。状況の変化(財産の増減・人間関係の変化など)に応じて、定期的に見直すことをお勧めします。
まとめ|子供のいない夫婦の相続で大切なこと
子供のいないご夫婦の相続は、一般的なケースと比べて相続人の範囲が複雑になりやすく、遺産分割協議が難航しやすいという特徴があります。しかし、事前に適切な対策を講じることで、残された家族への負担を大きく減らすことができます。
今回の記事で押さえておきたいポイントをまとめます。
- 子なし夫婦の相続人は、故人の親や兄弟姉妹になる場合がある
- 遺言書がない場合、義理の兄弟姉妹も遺産分割協議に参加する
- 「すべての財産を配偶者に」という遺言書が、最も効果的な対策の一つ
- 相続放棄の期限(3か月)など、期限のある手続きを前もって把握しておくと安心
- 一人で抱え込まず、専門家に相談することが問題解決の近道
専門家への相談案内
今、あなたが感じている不安や疑問は、決して一人で解決しなければならないものではありません。
相続・遺言に関する手続きは、弁護士・司法書士・税理士などの専門家がサポートできます。複雑な状況であればあるほど、早めに相談することで選択肢が広がります。
- 今すぐ相談したい方:法テラス(0120-007-110)や各弁護士会の相談センターへ
- 公正証書遺言の作成を検討している方:法務省 公証制度のご案内から公証役場を探せます
- 相続税が心配な方:最寄りの税理士会や税務署へ
あなたは一人ではありません。「何から相談すればいいかわからない」という状態でも、専門家は丁寧に対応してくれます。どうか、気持ちが少し落ち着いたタイミングで、まず一歩、相談してみてください。
> ※費用・価格はあくまで参考値です。地域・業者・個別の状況によって大きく異なります。必ず複数の業者・専門家に確認してください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件については弁護士・税理士・葬儀の専門家にご相談ください。
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