相続・遺言

公正証書遺言の作り方【2026年版】手順・必要書類・費用5万円〜の相場を徹底解説

公正証書遺言の作り方【2026年版】手順・必要書類・費用5万円〜の相場を徹底解説
遺言書作成の流れ(図解)
1
自筆証書・公正証書・秘密証書
2
財産の棚卸し・相続人の確認
不動産登記・預金・有価証券を整理
3
遺言内容の検討
誰に何を相続させるか決定する
4
遺言書の作成・署名捺印
自筆の場合は全文自筆が必須
5
保管・公証役場への届出
法務局の自筆証書保管制度も活用可

大切な方が亡くなられたばかりの方、またはご自身や大切なご家族の「もしも」に備えてこのページをお読みの方へ。

遺言書について調べることは、決して縁起が悪いことではありません。むしろ、残される方への深い愛情と思いやりから生まれる行動です。その一歩を踏み出されたあなたに、まず敬意をお伝えしたいと思います。

このページでは、公正証書遺言の作り方・手順について、法律の難しい言葉をできるだけ平易に言い換えながら、一つひとつ丁寧にご説明します。すべてを一度に把握しようとしなくて大丈夫です。できるときに、少しずつ読み進めていただければ幸いです。


この記事でわかること

  • 公正証書遺言とは何か、他の遺言書との違い
  • 作成に必要な書類の一覧
  • 公証役場での手続きをSTEP別にわかりやすく解説
  • かかる費用の目安
  • よくある失敗と、その対処法
  • 弁護士・司法書士に代行依頼する場合の流れ

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    1. この記事でわかること
  1. 公正証書遺言とは?ほかの遺言書と何が違うの?
  2. 公正証書遺言を作る前に知っておきたいこと
    1. 作成できる人の条件
    2. 証人について
  3. 必要書類一覧
    1. ① 遺言者(遺言を作る本人)が用意するもの
    2. ② 相続人に関する書類(相続人に財産を渡す場合)
    3. ③ 財産に関する書類
    4. ④ 証人2名分の情報
  4. STEP別|公正証書遺言の作り方・手順
    1. STEP 1|遺言内容を整理する(目安:1〜2週間)
    2. STEP 2|公証役場に事前相談・予約を入れる(目安:1〜2日)
    3. STEP 3|公証人との打ち合わせ・原案の作成(目安:1〜4週間)
    4. STEP 4|証人2名を手配する
    5. STEP 5|公証役場で署名・押印(当日)
    6. STEP 6|謄本(原本のコピー)を受け取る
  5. 費用の目安
    1. 公証役場の手数料(目安)
    2. 専門家への依頼費用(目安)
  6. 期限カレンダー|知っておくと焦らずに動けます
  7. 遺言書の文例集|目的別の書き方サンプル【2026年版】
    1. ケース1: 配偶者にすべて相続させたい (子なし・親なし)
    2. ケース2: 特定の子に多く相続させたい
    3. ケース3: 障害のある子に配慮した遺言
    4. ケース4: 法定相続人以外 (内縁配偶者・お世話になった方等) に贈与したい
    5. ケース5: 祭祀承継者の指定 (お墓・仏壇を任せる方)
    6. ケース6: 遺言執行者の指定 (手続きを任せる方)
    7. ケース7: 「付言事項」で想いを残す
  8. よくある失敗と対処法
    1. ❌ 失敗1:証人の選び方を誤った
    2. ❌ 失敗2:財産の特定が不十分だった
    3. ❌ 失敗3:遺留分(いりゅうぶん)を考慮しなかった
    4. ❌ 失敗4:遺言執行者を指定しなかった
    5. ❌ 失敗5:作成後に内容が古くなった
  9. 専門家に代行依頼する場合の流れ
    1. 代行依頼の流れ
  10. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 公正証書遺言はどこで作れますか?
    2. Q2. 一度作成した公正証書遺言は変更できますか?
    3. Q3. 認知症と診断されていても遺言書を作れますか?
    4. Q4. 遺言書に書けないことはありますか?
    5. Q5. 証人が見つからない場合はどうすればいいですか?
    6. Q6. 公証役場に行けない場合(寝たきり・入院中)はどうすればいいですか?
  11. まとめ|公正証書遺言は「大切な人への贈り物」
  12. 専門家への相談案内
    1. 📋 読み終えた今、次にできる3ステップ
    2. 参考・出典
      1. この記事の関連情報
  13. 同テーマの前後の記事
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公正証書遺言とは?ほかの遺言書と何が違うの?

遺言書には大きく分けて3種類あります(民法第967条)。

種類 作成方法 証人 家庭裁判所の検認(内容確認の手続き)
自筆証書遺言 自分で全文を手書き 不要 原則必要(法務局保管の場合を除く)
公正証書遺言 公証人が作成・保管 2名必要 不要
秘密証書遺言 自分で作成・封印後に公証役場へ 2名必要 必要

公正証書遺言の最大の特徴は、法律の専門家である「公証人」(国が任命した公文書作成の専門家)が作成・保管する点です。内容が無効になるリスクが低く、原本は公証役場で保管されるため紛失や偽造の心配もありません。

ポイント: 公正証書遺言があれば、相続が始まったとき(大切な人が亡くなったとき)に家庭裁判所での検認手続きが不要となり、残されたご家族の負担を大きく軽減できます。

【関連】自筆証書遺言との詳しい比較はこちら→「自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを徹底比較


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公正証書遺言を作る前に知っておきたいこと

作成できる人の条件

  • 満15歳以上であること(民法第961条
  • 遺言を作成する時点で「意思能力」(自分の判断で意思を伝えられる状態)があること
  • 証人になれない人(相続人・受遺者・未成年者・公証人の配偶者など)を証人として立てないこと

証人について

公正証書遺言の作成には証人2名の立ち会いが必要です(民法第969条)。証人は次のような方が担当できない場合があります。

  • 遺言によって財産をもらう人(受遺者)やその配偶者・直系血族
  • 相続人になる予定の方やその配偶者・直系血族
  • 未成年者
  • 公証人の配偶者・四親等以内の親族・書記・使用人

知人や友人に頼む方法のほか、公証役場や依頼する専門家(弁護士・司法書士)が紹介してくれる場合もあります。一人で抱え込まず、相談してみてください。


必要書類一覧

作成前に書類を揃えておくと、手続きがスムーズになります。状況によって異なる場合がありますので、公証役場に事前確認されることをお勧めします。

① 遺言者(遺言を作る本人)が用意するもの

書類 取得先 備考
印鑑登録証明書(実印の登録を証明する書類) 市区町村の窓口 発行から3か月以内のもの
戸籍謄本(家族関係を証明する書類) 市区町村の窓口 相続人との関係確認のため
実印 当日持参

② 相続人に関する書類(相続人に財産を渡す場合)

書類 取得先 備考
相続人の戸籍謄本 市区町村の窓口 相続人全員分が必要な場合も
相続人の住民票(住所を公的に証明する書類) 市区町村の窓口

③ 財産に関する書類

財産の種類 必要書類の例
不動産(土地・建物) 固定資産税評価証明書・登記事項証明書
預貯金 通帳のコピー・残高証明書
有価証券(株式・投資信託など) 証券会社の残高証明書

④ 証人2名分の情報

  • 氏名・住所・生年月日・職業(メモ書きで可)

ご注意: 必要書類は遺言の内容や公証役場によって異なる場合があります。事前に電話やメールで確認しておくと安心です。


STEP別|公正証書遺言の作り方・手順

STEP 1|遺言内容を整理する(目安:1〜2週間)

まずは「誰に」「何を」渡したいかを整理します。専門的な法律用語がわからなくても大丈夫。まずは箇条書きでメモするところから始めましょう。

整理しておくと良いこと
– 財産の種類と概算(不動産・預貯金・保険など)
– 渡したい相手(氏名・続柄)
– 特別な希望(葬儀の方法・ペットの世話など)
– 遺言執行者(遺言内容を実際に手続きしてくれる人)の候補

STEP 2|公証役場に事前相談・予約を入れる(目安:1〜2日)

最寄りの公証役場(または遺言者の住所地の公証役場)に電話やメールで連絡し、相談の予約を入れます。公証役場の所在地は日本公証人連合会のウェブサイトで確認できます。

  • 出張対応(体調が優れない方・入院中の方)も可能な場合があります
  • 病院・施設・自宅への出張は手数料(費用)が割り増しになる場合があります

STEP 3|公証人との打ち合わせ・原案の作成(目安:1〜4週間)

遺言内容をもとに、公証人が遺言書の原案(下書き)を作成します。

  • 直接公証役場に出向く方法
  • 郵送・FAX・メールでのやり取りも可能な場合があります
  • 弁護士や司法書士に依頼している場合は、この段階から代理でやり取りしてもらえます

内容に問題がなければ、次のステップへ進みます。

STEP 4|証人2名を手配する

前述の要件を満たす証人2名を確保します。

  • 知人・友人・職場の同僚など(条件を満たす方)
  • 公証役場で紹介してもらう(手数料が別途かかる場合があります)
  • 依頼した弁護士・司法書士が手配してくれる場合もあります

STEP 5|公証役場で署名・押印(当日)

公証人が遺言の全文を読み上げ、内容に間違いがないか確認したうえで、遺言者・証人2名が署名・押印します(民法第969条)。

当日の流れ(目安:30分〜1時間程度)

  1. 本人確認書類・印鑑などを提出
  2. 公証人が遺言の内容を読み上げ
  3. 遺言者が内容を確認・承認
  4. 遺言者・証人2名・公証人が署名・押印
  5. 公証人が認証し、原本を保管

STEP 6|謄本(原本のコピー)を受け取る

公証役場に原本が保管され、遺言者には「謄本」(原本と同じ効力を持つコピー)が交付されます。大切に保管してください。


費用の目安

公正証書遺言の作成にかかる費用は、財産の総額・内容によって異なります。以下はあくまで目安であり、地域差や依頼内容によって変わる場合があります。

公証役場の手数料(目安)

財産の価額(課税対象財産) 手数料の目安
100万円以下 5,000円程度
100万円超〜200万円以下 7,000円程度
200万円超〜500万円以下 11,000円程度
500万円超〜1,000万円以下 17,000円程度
1,000万円超〜3,000万円以下 23,000円程度
3,000万円超〜5,000万円以下 29,000円程度
5,000万円超〜1億円以下 43,000円程度

※ 上記は各財産ごとに計算され、合算されます。謄本作成費用(1ページあたり250円程度)・証人への日当(1名あたり5,000〜1万円程度の目安)が別途かかる場合があります。

専門家への依頼費用(目安)

依頼先 費用の目安
弁護士 10万〜20万円程度(案件の複雑さによって異なります)
司法書士 5万〜15万円程度(同上)
行政書士 3万〜10万円程度(同上)

※いずれも地域差・事務所差があります。複数の専門家に相談・見積もりを取ることをお勧めします。


期限カレンダー|知っておくと焦らずに動けます

公正証書遺言の作成自体に法定の期限はありません。ただし、「いつ始めるか」の目安として参考にしてください。

タイミング できること・知っておきたいこと
健康なうち(意思能力が明確なうち) いつでも作成可能。最も余裕を持って取り組めます
入院・施設入居後 公証人の出張対応(出張手数料がかかる場合あり)で作成可能
認知症の診断後 意思能力の有無が争点になる場合があります。医師の診断書を取得しておくと安心
遺言書を変更したいとき いつでも新たな公正証書遺言を作成し直すことができます(後に作成したものが有効)
書類の有効期限 印鑑登録証明書・戸籍謄本は発行から3か月以内のものが求められる場合があります

大切なこと: 「まだ元気だから」と先延ばしにしがちですが、意思能力がある間に作成することが、後のご家族の安心につながります。「急がなきゃ」と追い立てられる必要はありませんが、元気なうちに少しずつ準備を進めることをお勧めします。


遺言書の文例集|目的別の書き方サンプル【2026年版】

【結論】「自分のケースではどう書けばよいかわからない」というのは多くの方が抱える不安です。下記の文例集は、典型的なケース別の書き方の参考例です。実際の作成は公証人が法律的に整った文案を提案してくれますので、まずはこの文例で「どんなことが書けるか」イメージをつかんでください。

遺言書は、ご自身の想いを大切な方へ届ける「最後のお手紙」のようなものです。形式に縛られすぎず、まずは「何を伝えたいか」を整理することから始めましょう。

ケース1: 配偶者にすべて相続させたい (子なし・親なし)

子も親もいない夫婦の場合、配偶者だけでなく**兄弟姉妹も法定相続人**になります。配偶者にすべて相続させたい場合、遺言書がないと兄弟姉妹に4分の1の相続分が発生します。

文例 (主旨): 「全ての財産を妻 (または夫) ○○に相続させる。」

兄弟姉妹には遺留分 (いりゅうぶん) がないため、この遺言で配偶者単独相続が確定します。子なし夫婦には特に有効な対策です。

ケース2: 特定の子に多く相続させたい

「介護をしてくれた長女に多く残したい」「家業を継ぐ長男に事業用財産を集中させたい」など、相続割合に差をつけたい場合に有効です。

文例 (主旨): 「自宅および預貯金 (○○銀行○○支店、口座番号○○) は長女□□に相続させる。その他の財産は長男△△と次女◆◆に各2分の1で相続させる。」

ただし、他の相続人には遺留分 (法定相続分の半分または3分の1) が認められています。遺留分を侵害する遺言は後に「遺留分侵害額請求」を受ける可能性があるため、事前に専門家に相談することをおすすめします。

ケース3: 障害のある子に配慮した遺言

知的障害・精神障害などで自身で財産管理が難しいお子様がいる場合、「信託 (しんたく)」「成年後見」と組み合わせた配慮が必要です。

文例 (主旨): 「障害のある長男○○のために、自宅および預貯金1,000万円を相続させる。長男の財産管理は次女□□を後見的役割とし、月10万円の生活費として支給する。」

このようなケースでは「特別受益」「家族信託」「成年後見人選任」など複数の制度を組み合わせる必要があり、弁護士・司法書士への相談が不可欠です。

ケース4: 法定相続人以外 (内縁配偶者・お世話になった方等) に贈与したい

内縁の配偶者・長年介護してくれた方・お世話になった団体などに財産を渡したい場合、これは「相続」ではなく「遺贈 (いぞう)」となります。

文例 (主旨): 「自宅 (○○市○○) は内縁の妻 ○○○○ (生年月日) に遺贈する。預貯金100万円は社会福祉法人△△に遺贈する。」

遺贈の場合、相続税より高い「相続税2割加算」の対象になることがあります。税理士に税金面の確認をしておくと安心です。

ケース5: 祭祀承継者の指定 (お墓・仏壇を任せる方)

お墓・仏壇・先祖伝来の家系図などの「祭祀財産 (さいしざいさん)」は、通常の相続財産とは別に承継者を指定できます (民法897条)。

文例 (主旨): 「祭祀の主宰者として長男○○を指定する。先祖代々のお墓 (○○霊園) および仏壇は長男○○が承継する。」

祭祀承継者の指定がないと、相続人間で「誰がお墓を守るか」で揉めるケースが増えています。指定しておくと家族の負担を減らせます。お墓関連の手続きについては 死亡後の手続き一覧 もご参照ください。

ケース6: 遺言執行者の指定 (手続きを任せる方)

遺言の内容を実行する「遺言執行者 (ゆいごんしっこうしゃ)」を指定しておくと、相続人の負担が大幅に減ります。指定がない場合、相続人全員の協力が必要となり、手続きが滞りがちです。

文例 (主旨): 「本遺言の執行者として、司法書士 ○○○○ (事務所所在地: ○○) を指定する。」

遺言執行者には、相続人の中から1名を指定することも可能です (例: 「長女○○を遺言執行者とする」)。ただし、相続人間で対立があるケースでは、第三者 (弁護士・司法書士) を指定する方がトラブル回避につながります。

ケース7: 「付言事項」で想いを残す

遺言書には、法律的な分割指定だけでなく、家族へのメッセージを「付言事項 (ふげんじこう)」として記載できます。法的拘束力はありませんが、遺された家族の心の支えになります。

文例 (主旨): 「妻○○へ。50年連れ添ってくれて本当にありがとう。これからは自分のために生きてほしい。子どもたちへ。母を支えてくれることを願っています。お互いに助け合い、仲良く過ごしてください。」

このような付言は、相続人間の争いを抑制する効果も期待できます。最後にぜひ書き添えてみてください。

このセクションのまとめ

  • 遺言書には「相続」「遺贈」「祭祀承継」「遺言執行者指定」「付言事項」を盛り込める
  • 子なし夫婦・障害のある子・内縁関係などのケースでは特に効果が大きい
  • 具体的な文案は公証人が法律的に整えてくれるので、まずは「何を伝えたいか」の整理から
  • 遺留分・税金面は専門家に相談を

あなたの想いをご家族へ届けるための一歩を、無理なさらず進めてください。

よくある失敗と対処法

❌ 失敗1:証人の選び方を誤った

相続人や受遺者の家族を証人に選んでしまうと、遺言が無効になる場合があります。

対処法: 証人の要件を事前に公証役場・専門家に確認する。不安な場合は公証役場や専門家に証人の手配を依頼する。

❌ 失敗2:財産の特定が不十分だった

「預金を渡す」だけでは、どの銀行のどの口座かが不明確になり、トラブルになる場合があります。

対処法: 銀行名・支店名・口座番号まで明記する。不動産は所在地・地番・家屋番号まで登記簿に記載された情報を使う。

❌ 失敗3:遺留分(いりゅうぶん)を考慮しなかった

遺留分とは、相続人に法律で保障された「最低限もらえる財産の割合」のことです(民法第1042条)。遺言内容が遺留分を侵害していると、後から請求(遺留分侵害額請求)される場合があります。

対処法: 弁護士や司法書士に事前確認してもらうことで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。

❌ 失敗4:遺言執行者を指定しなかった

遺言の内容を実際に手続きしてくれる「遺言執行者」(いごんしっこうしゃ)を指定しておかないと、相続人全員の協力が必要になり、手続きが煩雑になる場合があります。

対処法: 信頼できる人物(弁護士・司法書士など)を遺言執行者として指定しておく。

❌ 失敗5:作成後に内容が古くなった

財産の増減・家族構成の変化(離婚・出生など)があっても遺言書を更新し忘れると、実態と合わない内容になる場合があります。

対処法: 定期的(5年に1回程度が目安)に内容を見直す。変更したいときは新たな公正証書遺言を作成する(一部の変更は「遺言の撤回・変更」の方式による)。


専門家に代行依頼する場合の流れ

「自分一人では不安」「家族に心配をかけたくない」という方は、専門家への依頼も選択肢の一つです。

代行依頼の流れ

① 専門家(弁護士・司法書士・行政書士)に相談・見積もり依頼
  ↓
② 委任契約(お願いする内容を書面で取り決め)を締結
  ↓
③ 専門家が財産・家族構成をヒアリング
  ↓
④ 専門家が遺言原案を作成・公証役場と調整
  ↓
⑤ 証人の手配(専門家が行う場合も)
  ↓
⑥ 公証役場での署名・押印(遺言者本人はぜひ出席)
  ↓
⑦ 謄本の受け取り・完了

ポイント: 最終的な署名・押印は遺言者本人が行う必要があります(代理は不可)。ただし、準備の大部分は専門家に任せることができます。

【関連】遺言書の作成を専門家に依頼する費用・選び方はこちら→「遺言書作成の専門家依頼ガイド|費用・選び方を解説


よくある質問(FAQ)

Q1. 公正証書遺言はどこで作れますか?

A. 全国の公証役場で作成できます。遺言者の住所地にある公証役場が便利ですが、どの公証役場でも作成可能です。体調が優れない場合や入院・施設入居中の場合は、公証人が出向いてくれる「出張対応」を依頼できる場合があります(別途出張手数料がかかる場合があります)。公証役場の所在地は日本公証人連合会のウェブサイトでご確認ください。

Q2. 一度作成した公正証書遺言は変更できますか?

A. はい、できます。遺言者が意思能力のある間はいつでも変更・撤回が可能です(民法第1022条)。変更する場合は、新たに公正証書遺言を作成し直すか、自筆証書遺言で撤回する方法があります。同じ内容について複数の遺言書がある場合は、日付が最も新しいものが有効となります。

Q3. 認知症と診断されていても遺言書を作れますか?

A. 認知症の診断があっても、遺言を作成する時点で「意思能力」(内容を理解し、自分の意思で判断できる状態)があれば作成できる場合があります。ただし、後のトラブルを防ぐために、担当医師の診断書を取得しておくことをお勧めします。心配な場合は弁護士に相談するとより安心です。

Q4. 遺言書に書けないことはありますか?

A. 遺言書には「法的効力を持つ事項」と「法的効力を持たない事項」があります。たとえば、「○○をペットの世話をしてほしい」「葬儀はこのようにしてほしい」といった希望は遺言書に書くことができますが、法的な強制力は持たない場合があります。また、遺留分(最低限の相続分)を完全に排除することはできない点も覚えておいてください。

Q5. 証人が見つからない場合はどうすればいいですか?

A. 公証役場に相談すると、証人を紹介・手配してもらえる場合があります。また、依頼した弁護士・司法書士が証人を手配してくれることもあります。費用が別途かかる場合がありますので、事前に確認してみてください。

Q6. 公証役場に行けない場合(寝たきり・入院中)はどうすればいいですか?

A. 公証人が病院・施設・自宅に出張して遺言書を作成してもらうことができます。出張の場合、通常の手数料に加えて出張手数料(日当・交通費など)がかかる場合があります。希望する場合は、事前に公証役場に連絡して調整してください。


まとめ|公正証書遺言は「大切な人への贈り物」

公正証書遺言の作り方・手順を改めて整理します。

  1. 遺言内容を整理する(誰に・何を・どのように)
  2. 公証役場に相談・予約を入れる
  3. 必要書類を揃える(戸籍謄本・印鑑証明書など)
  4. 公証人と打ち合わせをして原案を作成する
  5. 証人2名を手配する
  6. 公証役場で署名・押印する
  7. 謄本を受け取り、保管する

手続きが複雑に感じられるかもしれませんが、一つひとつのステップは決して難しくありません。何より大切なのは、「大切な人への思いを形にする」という気持ちです。

遺言書があることで、残されたご家族が相続手続きをスムーズに進められ、争いを防ぐことができます。それは、あなたから大切な人への、最後の「安心のプレゼント」とも言えるでしょう。

一人で全部考えなくても大丈夫です。専門家や公証役場のスタッフが、あなたの気持ちに寄り添いながら、最善の形を一緒に考えてくれます。


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「もう少し詳しく聞いてみたい」「自分の場合はどうすればいいのか不安」と感じた方は、ぜひ一度、専門家に相談してみてください。

相談できる専門家と特徴

専門家 得意なこと 相談の目安費用
弁護士 相続トラブルが予想される場合・複雑な財産構成 初回相談30分〜1時間:無料〜1万円程度
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【関連】相続・遺言の無料相談窓口について詳しくはこちら→「遺言・相続の無料相談窓口まとめ|弁護士・司法書士への相談方法


本記事に記載の法令・制度情報はe-Gov法令検索をもとに作成しています。法令は改正される場合がありますので、最新情報は公証役場または専門家にご確認ください。最終更新:2024年

📋 読み終えた今、次にできる3ステップ

  1. 今週: 自分の財産を書き出す(預貯金・不動産・有価証券・保険)。1ページに収まる程度でOK。
  2. 来週: 最寄りの公証役場(全国約300箇所)に電話相談。事前準備・必要書類を確認。
  3. 1〜2ヶ月以内: 専門家(司法書士・弁護士)の無料相談を1回受け、自分のケースに合うか判断。

費用は5万〜10万円が目安。家族のトラブル予防コストとしては合理的です。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件については弁護士・税理士・葬儀の専門家にご相談ください。
掲載情報は2026年現在のものです。法改正等により変更となる場合があります。

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参考文献 (公的機関一次出典)

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