大切な方を亡くされたあなたへ:健康保険の死亡手続きを焦らず進めるために
ご家族を亡くされたこと、心よりお悔やみ申し上げます。大切な方を失った悲しみの中で、様々な行政手続きや相続の問題に直面し、心身ともに大変な状況かと存じます。健康保険に関する死亡手続きも、故人様が亡くなられた後に必要な手続きの一つです。
この手続きは、故人様が加入していた健康保険の種類(国民健康保険、協会けんぽなどの社会保険)によって窓口や提出書類が異なりますが、基本的な流れや期限を事前に知っておくことで、少しでも安心して進められるようになります。すべてを一人で抱え込まず、必要に応じて専門家や市区町村の窓口を頼ってください。
この記事では、健康保険の死亡手続きについて、国民健康保険と社会保険(協会けんぽ、健康保険組合など)に分けて、具体的な手順、必要な書類、知っておくべき期限、そして葬儀費用の一部を補助する葬祭費(埋葬料)の請求方法まで、詳しく解説します。
まず確認すべき期限と手続きの全体像
健康保険の死亡手続きには、いくつかの期限が設けられています。特に、健康保険証の返却と資格喪失届の提出、そして葬祭費(埋葬料)の請求は、死亡後比較的早めに行う必要がある手続きです。
- 健康保険証の返却・資格喪失届の提出: 死亡から14日以内(国民健康保険の場合)または5日以内(社会保険の場合、勤務先が届出)
- 葬祭費(埋葬料)の請求: 死亡から2年以内
これらの手続きは、故人様が加入していた健康保険の種類に応じた窓口(市区町村役場の国民健康保険担当窓口、年金事務所、故人様の勤務先の人事・総務部など)で行います。

STEP別手順|健康保険の死亡手続きの流れ
健康保険の死亡手続きは、故人様が「国民健康保険」に加入していたか、「社会保険(協会けんぽ、組合健保など)」に加入していたかによって、手続き先や提出書類が異なります。まずは故人様がどちらに加入していたかを確認するところから始めましょう。
STEP1:故人様の健康保険の種類を確認する
故人様がどの健康保険に加入していたかを確認します。健康保険証を確認するのが最も確実です。
- 国民健康保険: 自営業者、農業従事者、年金受給者、無職の方などが加入しています。保険証には「国民健康保険被保険者証」と記載されており、通常は故人様がお住まいだった市区町村が保険者となります。
- 社会保険(被用者保険): 会社員、公務員、その扶養家族などが加入しています。保険証には「健康保険被保険者証」と記載され、会社名や健康保険組合名、協会けんぽの支部名などが記されています。
STEP2:健康保険証を返却し、資格喪失届を提出する
故人様が亡くなると、健康保険の資格を失います。速やかに健康保険証を返却し、「資格喪失届」を提出する必要があります。
国民健康保険の場合(市区町村役場)
国民健康保険の場合、故人様が亡くなられた日から資格がなくなります。保険証を返却し、資格喪失届を提出する手続きが必要です。
- 窓口: 故人様がお住まいだった市区町村役場の国民健康保険担当窓口
- 提出期限: 死亡から14日以内
- 主な必要書類:
- 故人様の国民健康保険被保険者証
- 死亡を証明できる書類(死亡診断書または死体検案書の写し、死亡届の受理証明書など)
- 届出人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 届出人の印鑑(シャチハタ不可の場合があります)
- 故人様と届出人の関係がわかる戸籍謄本など(自治体により追加で求められる場合があります)
社会保険(協会けんぽ・組合健保など)の場合(勤務先または年金事務所)
社会保険の場合、通常は故人様の勤務先が「健康保険被保険者資格喪失届」を提出してくれます。まずは勤務先の人事・総務部に連絡し、指示を仰ぎましょう。
- 窓口: 故人様の勤務先の人事・総務部、または管轄の年金事務所
- 提出期限: 死亡から5日以内(勤務先が届出を行う場合の目安)
- 主な必要書類:
- 故人様の健康保険被保険者証
- 死亡を証明できる書類(死亡診断書または死体検案書の写しなど)
- (故人様が世帯主で扶養家族がいた場合)扶養家族全員の健康保険被保険者証(新しい保険証が発行されるまでの一時的な返却)
STEP3:葬祭費(国民健康保険)または埋葬料(社会保険)を請求する
葬儀を行った方(喪主など)は、健康保険から葬祭費または埋葬料の支給を受けることができます。これは、葬儀費用の一部を補助する制度です。請求には期限があるため、忘れずに申請しましょう。
国民健康保険の「葬祭費」を請求する場合(市区町村役場)
国民健康保険の加入者が亡くなった場合、葬儀を行った方に対し「葬祭費」が支給されます。
- 窓口: 故人様がお住まいだった市区町村役場の国民健康保険担当窓口
- 請求期限: 死亡から2年以内
- 支給額: 自治体によって異なりますが、3万円〜7万円程度が一般的です。具体的な金額は、故人様がお住まいだった自治体に確認してください。
- 主な必要書類:
- 葬祭費支給申請書(窓口で取得または自治体HPからダウンロード)
- 故人様の国民健康保険被保険者証(返却済みの場合は不要)
- 葬儀を行った方(申請者)の氏名、住所が確認できる書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 葬儀を行ったことがわかる書類(会葬礼状、葬儀費用の領収書、火葬許可証など。いずれか一点で可)
- 申請者の預金通帳など振込口座がわかるもの
- 申請者の印鑑
社会保険の「埋葬料(埋葬費)」を請求する場合(年金事務所または勤務先)
社会保険の加入者が亡くなった場合、「埋葬料」または「埋葬費」が支給されます。
- 埋葬料: 被保険者によって生計を維持していた遺族が葬儀を行った場合に支給されます。
-
埋葬費: 遺族がいない場合や、被保険者によって生計を維持されていなかった方が葬儀を行った場合に、実際に埋葬に要した費用を支給します(上限あり)。
-
窓口: 故人様の勤務先(健康保険組合)または管轄の年金事務所
- 請求期限: 死亡から2年以内
- 支給額:
- 埋葬料: 一律5万円(故人様が被扶養者だった場合は、被保険者に「家族埋葬料」として5万円が支給されます)。
- 埋葬費: 実際に埋葬に要した費用(上限5万円)。
- 主な必要書類:
- 健康保険埋葬料(費)支給申請書(窓口で取得または協会けんぽHPなどからダウンロード)
- 故人様の健康保険被保険者証(返却済みの場合は不要)
- 死亡を証明できる書類(死亡診断書または死体検案書の写し、火葬許可証など)
- 葬儀を行った方(申請者)と故人様の関係がわかる書類(戸籍謄本など)
- 葬儀を行ったことがわかる書類(会葬礼状、葬儀費用の領収書など)
- 申請者の預金通帳など振込口座がわかるもの
- 申請者の印鑑
専門家からのアドバイス:孤独死・孤立死の場合の特殊清掃と相続の関係
弁護士の見地:
孤独死や孤立死が発覚した場合、賃貸物件では大家から特殊清掃費用や原状回復費用を相続人に請求されるケースがあります。ただし、相続放棄をすれば原則としてこれらの賠償義務を負いません。
しかし、注意が必要です。相続放棄をする前に、遺品整理などの「相続財産の処分行為」をしてしまうと、単純承認とみなされ、相続放棄ができなくなるリスクがあります(民法921条)。「遺品を少し整理しただけ」という認識でも、法定単純承認に該当する可能性があるため、非常に慎重な判断が求められます。
遺品整理業者へ依頼する前に、必ず相続放棄の可否について弁護士に確認することをおすすめします。民法921条および938条に基づく専門的な判断が必要となるため、自己判断は避けましょう。
必要書類一覧チェックリスト
健康保険の死亡手続きに必要な主な書類をまとめました。手続きの種類や窓口、故人様の状況によって追加で求められる場合があるため、事前に各窓口に確認するとスムーズです。

資格喪失届・保険証返却に必要な書類
□ 故人様の健康保険被保険者証(国民健康保険または社会保険)
□ 死亡を証明できる書類(死亡診断書または死体検案書の写し、死亡届の受理証明書など)
□ 届出人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
□ 届出人の印鑑(シャチハタ不可の場合あり)
□ 故人様と届出人の関係がわかる書類(戸籍謄本など、自治体や保険者により異なる)
□ (故人様が世帯主で扶養家族がいた場合)扶養家族全員の健康保険被保険者証
葬祭費(埋葬料)請求に必要な書類
□ 葬祭費(埋葬料)支給申請書(窓口で取得または各自治体・保険者HPからダウンロード)
□ 故人様の健康保険被保険者証(返却済みの場合は不要ですが、保険者番号などがわかるとスムーズです)
□ 死亡を証明できる書類(死亡診断書または死体検案書の写し、火葬許可証など)
□ 葬儀を行った方(申請者)の氏名、住所が確認できる書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
□ 葬儀を行ったことがわかる書類(会葬礼状、葬儀費用の領収書、火葬許可証など。申請者名と故人様名が記載されているものが望ましい)
□ 申請者の預金通帳など振込口座がわかるもの
□ 申請者の印鑑
□ 葬儀を行った方と故人様の関係がわかる書類(戸籍謄本など、社会保険で埋葬料を請求する場合に必要となることがあります)
書類が揃わない場合の代替手段・猶予規定
例えば、死亡診断書の写しが手元にない場合でも、死亡届の受理証明書や火葬許可証で代替できる場合があります。また、葬儀費用の領収書を紛失した場合は、葬儀社に再発行を依頼するか、支払いを証明できる書類(銀行振込明細など)で相談してみましょう。
いずれの場合も、まずは手続きを行う窓口(市区町村役場の担当部署や年金事務所など)に相談することが大切です。状況に応じて柔軟な対応をしてくれることがあります。
オンライン申請・マイナンバー活用の可否
現時点(2024年4月現在)では、健康保険の死亡手続きや葬祭費(埋葬料)の請求について、完全にオンラインで完結できる制度はまだ一般的ではありません。多くの手続きで窓口への書類提出が必要です。マイナンバーカードは本人確認書類として利用できますが、手続きそのものをオンライン化するものではない点に留意しましょう。今後のデジタル化の進展に期待されますが、現状では窓口での手続きが主流です。
期限カレンダー|死亡後に健康保険でやること一覧
健康保険に関する死亡手続きには、いくつかの重要な期限が設けられています。これらの期限を把握し、悲しみの中でも計画的に手続きを進めることが大切です。

| 手続き名 | 期限 | 窓口 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 健康保険証の返却 資格喪失届の提出 |
国民健康保険:死亡から14日以内 社会保険:死亡から5日以内(勤務先が代行) |
国民健康保険:市区町村役場 社会保険:故人様の勤務先または年金事務所 |
国民健康保険の場合、資格喪失届と保険証返却を同時に行います。社会保険の場合、勤務先が届出を代行することがほとんどです。期限を過ぎると、過払い保険料の精算や医療費の返還を求められる可能性があります。 |
| 葬祭費(埋葬料)の請求 | 死亡から2年以内 | 国民健康保険:市区町村役場 社会保険:故人様の勤務先または年金事務所 |
葬儀を行った方が申請できます。自治体や加入していた健康保険の種類によって支給額が異なります。この期限を過ぎると、原則として支給を受けられなくなりますので注意が必要です。 |
期限を過ぎた場合の救済措置
健康保険証の返却や資格喪失届の提出が14日(または5日)を過ぎてしまっても、手続き自体は可能です。ただし、故人様が亡くなった後に誤って保険証を使って医療機関を受診した場合、その医療費は全額返還を求められることがあります。
葬祭費(埋葬料)の請求は、死亡から2年を過ぎると時効となり、原則として請求できなくなります。もし期限を過ぎてしまった場合でも、まずは窓口に相談してみてください。個別の事情を考慮してもらえる可能性もゼロではありません。
よくある失敗と対処法
健康保険の死亡手続きは、他の多くの死後手続きと重なるため、悲しみや多忙の中でつい見落としてしまったり、誤解が生じやすかったりする点があります。
1. 故人様の健康保険証を返却し忘れる
失敗例: 故人様の健康保険証を返却せず、そのまま手元に保管してしまう。
なぜ問題か: 故人様が亡くなられた日から健康保険の資格は喪失します。保険証を返却しないままだと、誤って使用された場合に医療費の不正受給とみなされ、医療費の全額返還を求められる可能性があります。また、国民健康保険の場合、死亡後も保険料が請求され続ける誤解が生じることもあります。
対処法: 死亡から14日以内(社会保険の場合は勤務先へ速やかに)に、速やかに市区町村役場(国民健康保険)または勤務先(社会保険)へ返却し、資格喪失の手続きを行いましょう。郵送での返却を受け付けている自治体もありますので、事前に確認してください。
2. 葬祭費(埋葬料)の請求期限を過ぎてしまう
失敗例: 葬儀後の忙しさや、制度を知らなかったために、葬祭費(埋葬料)の請求を忘れ、2年の期限を過ぎてしまう。
なぜ問題か: 葬祭費(埋葬料)の請求には死亡から2年という時効があります。この期限を過ぎると、原則として支給を受けられなくなってしまいます。
対処法: 葬儀後、少し落ち着いた段階で、忘れずに申請を行いましょう。葬儀費用の領収書や会葬礼状など、葬儀を行ったことを証明できる書類を大切に保管し、早めに準備しておくことをおすすめします。期限が迫っている場合は、まず窓口に連絡し、必要書類や手続き方法を確認してください。
3. 複数の健康保険に加入していると誤解する
失敗例: 故人が国民健康保険と社会保険の両方に加入していたと思い込み、どちらの手続きをすべきか迷ってしまう。
なぜ問題か: 日本の健康保険制度では、原則として一人で複数の健康保険に同時に加入することはありません。国民健康保険か社会保険のどちらか一方に加入しています。
対処法: 故人様の健康保険証を改めて確認し、最後に加入していた健康保険の種類(国民健康保険か社会保険か)を正確に把握しましょう。不明な場合は、お住まいの市区町村役場の国民健康保険担当窓口や、故人様の勤務先の人事・総務部に問い合わせて確認してください。
4. 書類に不備があり、手続きが滞る
失敗例: 必要な書類が足りなかったり、記入漏れがあったりして、窓口で手続きができない、または何度も足を運ぶことになる。
なぜ問題か: 書類不備があると、手続きが完了せず、支給が遅れたり、再度窓口に赴く手間が発生したりします。
対処法: 事前に各窓口のウェブサイトや電話で、必要な書類をリストアップし、漏れがないか確認しましょう。特に、死亡診断書の写しや葬儀の領収書など、再発行に手間がかかる書類は大切に保管してください。不明な点があれば、窓口に問い合わせてから訪問するとスムーズです。
専門家からのアドバイス:相続登記の義務化と死後事務委任契約
司法書士の見地:
健康保険の手続きとは別に、死亡後に発生する重要な手続きに「相続登記」があります。2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。過去に相続した未登記不動産も対象ですが、施行日から3年の猶予期間が設けられています(不動産登記法76条の2)。
相続人が多い、所在不明者がいる、遺産分割が未了の場合などは、「相続人申告登記」という簡易制度(2024年4月〜)を活用できます。しかし、自分でできると思われがちですが、登記簿謄本、固定資産評価証明書、遺産分割協議書など多くの書類が必要となるため、司法書士への依頼が効率的です。司法書士費用は土地1筆・建物1棟で5万円〜15万円程度が目安です。
行政書士の見地:
「おひとりさま」の方にとって、「死後事務委任契約」の重要性が増しています。身寄りのない単身者は、死亡後の手続き(死亡届の提出、葬儀の手配、賃貸不動産の解約、各種サービス契約の解約、病院費用の支払いなど)を誰も行ってくれない可能性があります。
生前に行政書士や弁護士と「死後事務委任契約」を締結しておくことで、ご自身の死後の事務手続きを第三者に委託できます。費用は契約内容によりますが、50万円〜100万円程度が目安です。
よくある誤解として「遺言書があれば死後の手続きは問題ない」と思われがちですが、遺言書は財産の分配に関するものであり、日常的な事務手続きや葬儀の具体的な指示まではできません。財産分配には遺言書、事務手続きには死後事務委任契約が必要となる点を理解しておきましょう。
代行依頼する場合の流れ・費用目安
健康保険の死亡手続きは、他の多くの死後手続きと並行して行うため、精神的・時間的な負担が大きいと感じる方もいるでしょう。このような場合、専門家や代行サービスに依頼することも可能です。
誰に依頼できるか
- 社会保険の場合: 故人様の勤務先が「健康保険被保険者資格喪失届」の提出を代行してくれることがほとんどです。まずは勤務先に確認しましょう。
- 国民健康保険の場合: 健康保険単独の手続き代行を専門とする業者は少ないですが、行政書士や司法書士などが、他の死後手続き(相続、年金、不動産など)と合わせて包括的に代行してくれる場合があります。
代行依頼の流れ
- 相談・見積もり: まずは専門家(行政書士、司法書士、弁護士など)や代行サービスに連絡し、故人様の状況や依頼したい手続き内容を伝え、見積もりを取得します。
- 契約: 費用やサービス内容に納得できたら、委任契約を締結します。この際、委任状の作成も必要になります。
- 情報・書類の提供: 故人様の健康保険証や死亡診断書など、手元にある関連書類を専門家に提供します。必要に応じてヒアリングが行われます。
- 手続き代行: 専門家が代理で各窓口での手続きを進めます。書類の収集や作成、提出なども含みます。
- 完了報告: 手続き完了後、専門家から報告を受け、返却された書類などを受け取ります。
費用目安
健康保険の死亡手続き単独で専門家に依頼するケースは少なく、他の死後手続き(相続、年金、不動産、遺品整理など)と合わせて依頼することが一般的です。
| 依頼内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 死後手続き全般の相談 | 数千円〜数万円(初回相談無料の事務所も多い) | 行政書士、司法書士、弁護士など。具体的な手続きの方向性を確認する段階。 |
| 遺品整理・特殊清掃(弁護士への相談含む) | 数十万円〜数百万円(状況や物件の広さにより大きく異なる) | 弁護士への相続放棄相談は別途費用。特殊清掃は専門の遺品整理業者へ依頼。 |
| 相続登記(司法書士への依頼) | 5万円〜15万円程度(土地1筆・建物1棟の場合) | 書類準備や手続きの複雑さ、不動産の数や評価額で変動します。 |
| 死後事務委任契約(生前の契約) | 50万円〜100万円程度 | 行政書士、弁護士など。契約内容(委任事務の範囲、期間など)により変動。 |
※上記の費用はあくまで参考値・目安です。地域や業者、依頼内容、故人様の資産状況などによって大きく異なります。必ず事前に複数の事務所から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討しましょう。
代行依頼時の選び方ポイント
* 実績と専門性: 死後手続き全般に詳しい専門家を選びましょう。特定の専門分野(相続、不動産など)に特化した専門家もいますので、故人様の状況に合わせて選ぶのが良いでしょう。
* 費用体系の明確さ: 見積もりが明確で、追加費用が発生する可能性について事前に説明があるか確認しましょう。後から高額な請求が来ないよう、内訳までしっかり確認することが大切です。
* 対応の丁寧さ: 悲しみの中にいる遺族に寄り添い、親身に相談に乗ってくれるかどうかも重要なポイントです。安心して任せられる人柄かどうかも考慮しましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q1:健康保険証を紛失してしまった場合、手続きはできますか?
A1:はい、健康保険証を紛失してしまった場合でも手続きは可能です。その旨を窓口に伝え、身分証明書や死亡を証明する書類などを持参しましょう。自治体によっては「健康保険被保険者証滅失届」などの提出を求められることもありますので、事前に窓口へ確認することをおすすめします。紛失したからといって手続きができないということはありません。
Q2:故人が後期高齢者医療制度に加入していた場合も同じ手続きですか?
A2:後期高齢者医療制度に加入していた故人の場合も、基本的な流れは国民健康保険と同様に、市区町村役場の後期高齢者医療制度担当窓口で手続きを行います。健康保険証(後期高齢者医療被保険者証)の返却と、葬祭費の請求(原則5万円程度の自治体が多い)が主な手続きとなります。こちらも死亡から14日以内、葬祭費は2年以内が目安です。具体的な必要書類は、お住まいの自治体にお問い合わせください。
Q3:健康保険の死亡手続きと、年金の死亡手続きは別物ですか?
A3:はい、健康保険の死亡手続きと年金の死亡手続きは、それぞれ別の制度に基づいています。健康保険は医療費に関するもの、年金は老齢年金や遺族年金などの給付に関するものです。故人様が年金受給者だった場合、別途、年金事務所で「死亡届(年金受給権者死亡届)」の提出や、「遺族年金」「未支給年金」などの請求手続きが必要になります。これらは健康保険の手続きとは異なる窓口と書類が必要です。
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Q4:葬祭費(埋葬料)は、誰が申請できますか?
A4:葬祭費(国民健康保険)または埋葬料(社会保険)は、実際に葬儀を行った方(喪主など)が申請できます。故人様との血縁関係は必ずしも問いません。例えば、故人様の友人や知人が葬儀を行った場合でも、申請が可能です。会葬礼状や葬儀費用の領収書など、葬儀を行った事実を証明できる書類が必要です。
Q5:健康保険料の還付金はありますか?
A5:故人様の健康保険料に払い過ぎがあった場合、還付金が発生することがあります。特に国民健康保険の場合、保険料は月割りで計算されるため、死亡月までの保険料が確定し、過払い分があれば、手続き後に指定の口座に還付されます。社会保険の場合も、死亡月までの保険料で精算され、還付や徴収が発生することがあります。還付手続きは、資格喪失届提出後に自動的に行われることが多いですが、念のため窓口で確認しておくと安心です。
まとめ|一人で抱え込まず、窓口や専門家を頼ってください
大切な方を亡くされた直後の健康保険に関する手続きは、悲しみの中で大きな負担に感じられることでしょう。しかし、一つ一つの手続きを理解し、計画的に進めることで、混乱を最小限に抑えることができます。
- 故人様の健康保険の種類を確認し、適切な窓口へ連絡しましょう。
- 健康保険証の返却と資格喪失届の提出は、国民健康保険なら死亡から14日以内、社会保険なら勤務先を通じて速やかに行う必要があります。
- 葬祭費(埋葬料)の請求は、葬儀費用の一部を補助する大切な制度です。死亡から2年以内という期限がありますので、忘れずに申請しましょう。
これらの手続きは、すべてを一人で抱え込む必要はありません。市区町村役場の窓口や年金事務所の担当者は、手続きのサポートをしてくれます。また、相続や遺品整理、不動産登記など、より複雑な問題に直面した場合は、弁護士、司法書士、行政書士といった専門家を頼ることも検討してください。専門家の知見は、あなたの負担を軽減し、適切な解決へと導く力になります。
大切な方を亡くされた後は、健康保険の手続きだけでなく、様々な事務処理に追われ、心身ともに疲弊してしまいがちです。一人で全てを抱え込まず、まず話を聞いてもらうだけでも、具体的な手続きの進め方や、あなたに合ったサポートが見つかります。

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(文字数:約5,700字)
この記事の監修について
本記事は「お葬式.info 編集部」が、行政書士・司法書士・葬儀業界経験者・僧侶を含む監修者チームの助言のもと、公的統計・法令・専門書を根拠に作成しています。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。編集方針・監修者一覧は編集ポリシーをご確認ください。
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