介護保険 改正 2026年 自己負担 変更点
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介護保険 改正 2026年 自己負担 変更点|前年比較・実務への影響を丁寧に解説
(読了目安:約10分)
最終更新日:2025年6月 / 次回更新予定:2026年6月 / 情報源:厚生労働省・e-Gov法令検索など公的機関
大切な方の介護に向き合っていらっしゃる方、あるいはご自身の将来について漠然とした不安を感じていらっしゃる方にとって、制度の「変わる」という言葉は、時に大きな不安として響くこともあるかと思います。
まずは、こうして情報を集めようとされているご自身の行動を、どうかねぎらってください。知ることは、備えることにつながります。
2026年の介護保険改正は、特に自己負担割合の見直しが焦点となっており、「家計にどう影響するのか」と心配されている方も多いでしょう。この記事では、複雑な制度の変更点を、あなたが「自分ごと」として受け取れるよう、丁寧に整理しています。一緒に確認していきましょう。
今年の変更点まとめ(ひと目でわかる)
2026年の介護保険改正では、主に次の3つの領域に変更が生じる見込みとされています。制度はまだ議論・検討の段階にある部分も含まれますが、前もって知っておくことで、焦らずに対処できます。
- 自己負担割合の見直し(2割・3割負担の対象拡大の可能性)
- ケアプラン作成費への自己負担導入の検討
- 軽度者向けサービスの給付範囲の見直し
それぞれについて、以下で詳しく確認していきましょう。
介護保険自己負担割合の変更
これまで介護保険の自己負担割合は、原則1割、一定以上の所得がある方は2割、現役並みの所得者は3割とされてきました(介護保険法に基づく厚生労働省の制度説明をご参照ください)。
2026年の改正では、この「2割負担」の対象となる所得基準の引き下げが検討されており、今まで1割負担だった方が2割負担になるケースが増える可能性があります。また、3割負担の対象となる現役並み所得の基準も見直しが議論されています。
「負担が増える」という言葉は不安を感じさせますが、これは制度を将来にわたって維持していくための見直しとして位置づけられています。あなたが今どの区分にあたるかを確認することが、最初の安心への一歩です。
サービス内容・給付範囲の見直し
ケアプラン(介護サービス計画)の作成は、これまで介護保険から全額給付されており、利用者の自己負担はありませんでした。しかし、今回の改正では、一部自己負担の導入が議論されています。
また、比較的介護の必要性が軽い方(要支援・要介護1〜2の方など)が利用するサービスについて、給付の範囲や自己負担割合の見直しが検討されている場合もあります。
介護保険料の調整
介護保険料は、40歳以上のすべての方が支払う保険料と国・自治体の公費によって賄われています。給付費の増大に伴い、保険料率の見直しが議論されており、所得に応じた負担の公平性が引き続き議論の中心となる見込みです(e-Gov法令検索:介護保険法)。
【介護保険 改正 2026年 自己負担 変更点:変更前後の比較一覧】
| 項目 | 旧制度(2025年まで) | 新制度(2026年以降の変更案) | あなたへの主な影響 |
|---|---|---|---|
| 自己負担割合 | 原則1割、高所得者は2割、現役並み所得者は3割 | 2割・3割負担の対象となる所得基準の引き下げが検討される可能性 | 所得によっては自己負担が1割から2割に増える場合がある |
| ケアプラン作成費 | 全額保険給付(自己負担ゼロ) | 一部自己負担の導入が検討される可能性 | これまで無料だったケアプラン作成に費用が生じる可能性がある |
| 軽度者向けサービス | 介護度に応じて原則1割負担で利用可能 | 一部サービスの自己負担引き上げや給付制限の検討 | 軽度の方の利用内容・費用負担が変わる可能性がある |
| 高額介護サービス費 | 所得区分に応じた上限額(負担軽減あり) | 上限額の見直し・負担軽減措置の変更が議論される可能性 | セーフティネットの内容が変わる場合があるため注意が必要 |
※上記は現時点での検討状況に基づくものです。最終的な内容は厚生労働省の公式発表をご確認ください。
前年との比較|何がどう変わったか
2025年以前の制度との違い
これまでの介護保険改正は、地域包括ケアシステムの推進や、保険料の段階的な見直しなど、制度の枠組みそのものを整備する色合いが強いものでした。
しかし2026年の改正は、介護サービスを実際に利用されている方々の自己負担額に直接影響する可能性がある点が、これまでとは大きく異なります。特に「2割負担の対象拡大」は、これまで1割負担で安心していた方にとって、家計計画の見直しを迫るものになりかねません。
前もって把握しておくことで、慌てずに対応できます。現在の負担割合は、自治体から毎年送られる「介護保険負担割合証」で確認できます。
2割負担拡大の具体的な影響範囲
現行制度では、65歳以上の方で年金収入とその他の合計所得の合計が単身で280万円以上(夫婦2人世帯では346万円以上)の場合に2割負担となっています(厚生労働省の制度概要)。
2026年の改正でこの基準が引き下げられると、例えば年金収入が比較的少ない方でも2割負担の対象になる場合があります。ご自身の収入状況と照らし合わせながら、早めにケアマネジャーや自治体の窓口に相談されることをおすすめします。
改正の背景・理由
高齢化社会と介護費用増大の課題
日本は世界でも類を見ない速度で高齢化が進んでいます。いわゆる「団塊の世代」が後期高齢者となる2025年以降、医療・介護の需要はさらに増大し、給付費は年々膨らんでいます。
このままでは、制度そのものが立ち行かなくなるリスクがあります。介護保険という社会の支え合いの仕組みを次世代に残していくために、給付と負担のバランスを見直すことが、今回の改正の根底にある考え方です。
制度の持続可能性への取り組み
介護保険制度は1997年に法制化され、2000年に施行された比較的新しい制度です(介護保険法:e-Gov法令検索)。しかし、施行から四半世紀が過ぎ、財源構造の見直しは避けられない課題となっています。
自己負担割合の引き上げは「負担を増やす」という側面だけでなく、「持続できる制度を守る」という意味合いも持っています。将来にわたって介護保険が機能し続けるために、私たちが「知って、備える」ことがとても大切です。
あなたへの影響チェックリスト(対象者別)
「自分は関係あるのか」を確認するために、以下のチェックリストをご活用ください。できる範囲で確認してみていただければ十分です。
サービス利用を検討している方へ
□ 自分の所得区分が、2026年以降に2割または3割負担の対象になる可能性がないか確認する
□ 利用したいサービスの月額費用を、現在の自己負担割合で試算してみる
□ ケアマネジャーに制度改正後のケアプランについて早めに相談する
□ 高額介護サービス費の上限額が変わる可能性があることを把握する
すでに介護サービスを利用している方へ
□ 現在の自己負担額が改正後にどう変わるかを確認する
□ ケアプランの見直しが必要かどうかケアマネジャーと話し合う
□ 新たな負担軽減措置が適用される可能性がないか自治体に問い合わせる
□ 経過措置の有無についても確認する
介護保険料を支払っている方(40歳以上の方)へ
□ 保険料率の見直しがないか、自治体からの通知を確認する
□ 所得段階ごとの保険料がどう変わるか把握しておく
□ 保険料の滞納は将来の給付に影響する場合があるため、注意する
実務への影響|何を変えればいいか
費用負担の具体的なシミュレーション
自己負担割合の変更は、毎月の家計に直接響きます。例えば、月額10万円程度の介護サービスを利用している場合、負担割合ごとの目安は以下のようになります(あくまで目安であり、地域・サービス内容・介護度によって大きく異なります)。
| 自己負担割合 | 月額10万円のサービス利用時の自己負担目安 |
|---|---|
| 1割負担 | 約1万円程度 |
| 2割負担 | 約2万円程度 |
| 3割負担 | 約3万円程度 |
※上記はあくまで目安です。実際の費用はサービスの種類・介護度・地域差によって異なります。
【主な介護サービスの費用目安(地域・事業者・介護度によって異なります)】
| サービスの種類 | 月額費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 訪問介護(身体介護) | 2万円〜5万円程度 | 時間・回数・介護度によって変動 |
| 訪問介護(生活援助) | 1万円〜3万円程度 | 買い物・掃除・調理など |
| デイサービス(通所介護) | 3万円〜8万円程度 | 利用回数・施設の種類によって変動 |
| ショートステイ(短期入所) | 5万円〜15万円程度 | 滞在日数・施設・食事代によって変動 |
| 福祉用具レンタル | 数千円〜1万円程度 | 車いす・介護ベッドなど |
| ケアプラン作成費 | 現在は自己負担なし(変更の可能性あり) | 2026年改正で一部負担が検討中 |
※費用は地域差・サービス提供事業者・個人の介護状況によって大きく異なります。利用前に必ず事業者に直接ご確認ください。
介護サービス計画(ケアプラン)の見直し
自己負担が増えることで、現在のサービス内容や利用回数を見直す必要が出てくることもあるかもしれません。しかし、「削る」ことを焦る必要はありません。ケアマネジャーと一緒に、生活の質を保ちながら費用を調整できる方法を考えることが大切です。
担当のケアマネジャーがいない場合や、変更後の制度についてよくわからない場合は、地域包括支援センターへの相談が第一歩となります。
相談窓口の活用
一人で抱え込まないでください。以下の窓口が、あなたの状況に寄り添って対応してくれます。
- 地域包括支援センター: 高齢者の総合相談窓口。介護保険全般・ケアプランの相談ができます
- 市町村の介護保険担当窓口: 制度の詳細や申請手続きについて教えてもらえます
- 社会福祉協議会: 経済的な相談や生活福祉資金貸付制度の情報も提供しています
【関連】介護保険サービスの選び方について詳しくはこちら
すでに手続きを済ませた人への影響
制度変更による再申請の必要性
自己負担割合の変更は、所得基準の見直しによって自動的に反映されることが多いですが、場合によっては「介護保険負担割合証」の再交付や、高額介護サービス費の申請基準変更に伴う再申請が必要になる可能性もあります。
自治体からの通知文書は必ず確認し、不明な点は速やかに市町村の窓口へ問い合わせるようにしましょう。「よくわからないまま放置」が、最も困った状況を生みやすいため、疑問が生じたら早めに相談することをおすすめします。
経過措置と救済措置
急激な負担増を避けるための「経過措置」(段階的な移行期間)が設けられることがあります。また、経済的に困窮されている方に向けては、市町村独自の負担軽減策や、社会福祉法人等による利用者負担軽減制度が用意されているケースもあります。
これらの情報は、地域包括支援センターや市町村の窓口で確認できます。利用できる支援を見落とさないためにも、ぜひ一度相談してみてください。
今後さらに変わる可能性
次期改正に向けた議論の動向
介護保険制度は、高齢化の進展に合わせて継続的に見直されてきた制度です。2026年の改正以降も、以下のようなテーマが議論の俎上に載る可能性が指摘されています。
- 介護保険の対象年齢の見直し
- 軽度者向けサービスの地域支援事業への移行拡大
- テクノロジー(AIや介護ロボット)を活用した介護の推進と制度的位置づけ
- 介護人材の確保に向けた処遇改善と財源のあり方
厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会では、こうした議論が定期的に公表されています。最新の情報は厚生労働省の公式ページで確認できます。
私たちが今できる準備
将来の制度変化に備えて、今すぐできることがいくつかあります。焦る必要はありません。できることから、少しずつ取り組んでいきましょう。
- 健康寿命を延ばす: 日頃からの運動・食事・社会参加が、介護を遠ざける最大の備えです
- 経済的な準備を整える: 自己負担増加を見越して、貯蓄や民間の介護保険・医療保険も選択肢のひとつです
- 家族と話し合う: 介護が必要になったとき、どのようなサービスを使いたいか、費用の分担はどうするか、事前に話し合っておくことが大切です
【関連】介護保険と終活の準備について詳しくはこちら
専門家コメント
介護保険の改正は、家計や生活設計に直接関わるだけでなく、相続・遺言・財産管理といった終活全体とも深く関連しています。弁護士の実務的な視点から、知っておくと安心できるポイントをお伝えします。
弁護士が語る終活との接点
①「介護費用と相続財産」の関係に注意
自己負担が増えることで、親の貯蓄が介護費用で大きく減ることがあります。相続が発生したとき、「介護を担った子どもが財産の大半を使った」「介護費用を誰が立て替えたか」といった問題が家族間の争いにつながるケースがあります。介護費用の記録(領収書・通帳の履歴など)は丁寧に残しておくことが、後のトラブルを防ぎます。
⚠ 注意点: 親の財産から介護費用を出す場合は、通帳の管理や出金の記録を明確にしておきましょう。
✕ よくある誤解: 「介護をした分だけ多く相続できる」という考えは法律上自動的には認められません。寄与分(民法904条の2)の主張には客観的な証拠が必要です。
②認知症になる前に「任意後見」を検討する
介護状態が長期化すると、本人の判断能力が低下し、財産管理が困難になる場合があります。こうした状況に備えるのが「任意後見制度」(本人が元気なうちに後見人を指定しておく仕組み)です(任意後見契約に関する法律:e-Gov法令検索)。
⚠ 注意点: 任意後見は判断能力があるうちにしか利用できません。「もしかしたら」と思ったら早めに専門家に相談することをおすすめします。
✕ よくある誤解: 「家族がいれば何とかなる」と考えられがちですが、金融機関での手続きや不動産の処分は、法的な権限がなければ行えないことがあります。
③遺言書と介護負担の記録を一体的に考える
介護を主に担ってきた家族に多くを遺したい場合、遺言書にその旨を明記しておくことが、将来の家族間トラブルを防ぐ最善策です。介護記録を添付資料として保管しておくと、遺言の意図が伝わりやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 介護保険の自己負担割合はどのように決まるのですか?
A1. 介護保険の自己負担割合は、原則1割ですが、前年の所得(合計所得金額や年金収入など)に応じて、市町村が毎年判定を行い、「介護保険負担割合証」を交付します。現行では単身で合計所得280万円以上の場合に2割、現役並み所得(単身で340万円以上の目安)の場合は3割負担となります。2026年の改正では、この所得基準が見直される可能性があります(厚生労働省の介護保険制度説明)。
Q2. 2割負担の対象が拡大されたら、どのくらい費用が増えますか?
A2. 例えば、月額10万円程度の介護サービスを利用している場合、1割負担では月1万円程度ですが、2割負担になると月2万円程度と、年間で約12万円の負担増となる場合があります(地域・サービス内容・介護度によって異なります)。ただし、高額介護サービス費制度(月々の自己負担に上限を設ける制度)が適用されることで、実際の負担が抑えられる場合もあります。具体的な金額については、ケアマネジャーや市町村窓口にご相談ください。
Q3. 介護保険料は今後も上がりますか?
A3. 介護保険料は3年ごとに見直されており、高齢化の進展に伴う給付費の増大を受けて、長期的には引き上げの傾向が続く可能性があります。ただし、所得の低い方への負担軽減措置(段階的な保険料設定)は引き続き維持される見込みです。具体的な保険料額は市区町村によって異なるため、お住まいの自治体にご確認ください(e-Gov法令検索:介護保険法)。
Q4. ケアプラン作成費に自己負担が生じたら、どのくらいかかりますか?
A4. ケアプラン作成費への自己負担導入はまだ検討段階であり、具体的な金額は確定していません。仮に導入された場合の負担額については、厚生労働省の正式発表をお待ちください。現時点で費用が発生するとの確定情報はなく、自治体や担当ケアマネジャーからの案内を注視することをおすすめします。
Q5. 制度改正の内容はどこで確認できますか?
A5. 最新の介護保険制度に関する情報は、厚生労働省の公式ウェブサイトや、e-Gov法令検索(介護保険法)で確認できます。また、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口や、地域包括支援センターでも最新情報を教えてもらうことができます。
まとめ
2026年の介護保険改正における自己負担の変更点を、以下に整理します。
- 自己負担割合の見直し: 2割・3割負担の対象となる所得基準が引き下げられる可能性がある
- ケアプラン作成費: 一部自己負担の導入が検討されている
- 軽度者向けサービス: 給付範囲や自己負担割合の見直しが議論されている
- 経過措置・救済措置: 急激な負担増を防ぐための仕組みが設けられる場合がある
- 情報収集・相談: 自治体・ケアマネジャー・地域包括支援センターへの相談が大切
制度はまだ検討・確定の過程にある部分も多くあります。最終的な内容は厚生労働省の公式発表で必ずご確認ください。
「知っておくことで、焦らずに対応できる」——それがこの記事でお伝えしたかったことです。
あなたは一人ではありません。制度が変わっても、相談できる専門家や窓口は必ずあります。どうか抱え込まず、困ったときは身近な窓口の扉を開いてみてください。
専門家への相談案内
介護保険の改正内容や、ご自身・ご家族の状況に合わせた対応について、専門家に相談することが安心への最短ルートです。
相談できる主な窓口:
- 地域包括支援センター: お住まいの地域の高齢者総合相談窓口。費用は無料で相談できます
- 市区町村の介護保険担当窓口: 負担割合の確認・各種申請手続きのサポートを受けられます
- ケアマネジャー(介護支援専門員): 現在のケアプランへの影響や費用の見直しについて相談できます
- 弁護士・司法書士: 相続・遺言・成年後見など、介護と関連する法的な問題の相談ができます
- 社会福祉協議会: 経済的な不安がある場合の相談や、生活福祉資金貸付制度の案内を受けられます
一歩踏み出すのが難しいと感じたら—— それでも大丈夫です。電話一本からでも構いません。「よくわからないのですが、相談したい」というだけで、専門家は丁寧に対応してくれます。
あなたとあなたの大切な方が、安心して介護と向き合えるよう、私たちも引き続き情報をお届けします。
> ※費用・価格はあくまで参考値です。地域・業者・個別の状況によって大きく異なります。必ず複数の業者・専門家に確認してください。
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