大切な方を亡くされ、心身ともにお辛い時期に、相続の手続きを進めることは大きな負担かと思います。特に相続税の計算に必要な「相続財産の評価」は複雑で、何から手をつければ良いか迷われる方も少なくありません。
この記事では、不動産、株式、預貯金など、主な相続財産の評価方法について、一つずつ丁寧に解説します。複雑な手続きを一人で抱え込まず、少しずつでも進められるよう、具体的な手順や注意点、専門家への相談のポイントまでご紹介しますので、どうぞご安心ください。
まずは、相続財産の評価と相続税申告における重要な期限について確認しましょう。
【PR】本記事にはプロモーションが含まれます。まず確認すべき相続税申告の期限
相続税の申告と納税は、原則として「相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人の死亡日)」の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。この期限を過ぎると、延滞税や加算税が発生する可能性があり、注意が必要です。
相続放棄を検討している場合は、さらに短い期限が設けられています。
弁護士の見地:「相続放棄の3ヶ月の起算点は「知った日」から」
相続放棄の期限は「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」です。死亡日からではなく、相続人が被相続人の死亡を知った日が起算点となります。また、借金の存在を知らなかった場合など、借金の存在を知った日から起算できるケースもあり、期限を過ぎても放棄できる場合があります。
3ヶ月の伸長申請(家庭裁判所)も可能ですので、放棄を検討するなら早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
根拠: 民法915条・919条、最高裁昭和59年4月27日判決

STEP別手順|相続財産を評価する流れ
相続財産の評価は、相続税の計算の基礎となる非常に重要なプロセスです。ここでは、具体的な評価方法をステップごとに解説します。
STEP1:相続財産の種類を把握する
まずは、被相続人(亡くなった方)がどのような財産を持っていたのか、その全体像を把握することから始めます。
- プラスの財産: 不動産(土地、建物)、預貯金、株式、投資信託、生命保険金(みなし相続財産)、退職金(みなし相続財産)、自動車、骨董品、貴金属など。
- マイナスの財産: 借金、未払いの税金、買掛金、住宅ローンなど、被相続人が負っていた債務。
これらの財産を漏れなくリストアップすることが、正確な相続財産評価の第一歩です。被相続人の自宅に残された書類や、金融機関からの通知などを手がかりに確認を進めましょう。
STEP2:財産ごとに評価方法を確認する
相続財産は、その種類によって評価方法が異なります。主な財産の評価方法を確認しましょう。
不動産(土地・建物)の評価方法
不動産は、相続財産の中でも特に評価が複雑な項目です。相続税評価額は、時価(市場での取引価格)とは異なるため注意が必要です。
- 土地の評価:
- 路線価方式: 路線価(ろせんか)が定められている地域(主に市街地)の土地は、国税庁が毎年公表する路線価図に基づいて評価します。路線価は、道路に面した宅地の1平方メートルあたりの価格を示しており、これに土地の面積や形状、利用状況に応じた補正率を適用して評価額を算出します。例えば、間口が狭い土地や奥行きが長い土地、不整形な土地などは、評価額が減額されることがあります。
- 倍率方式: 路線価が定められていない地域(郊外や農村部など)の土地は、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて評価します。この倍率は国税庁が公表しており、国税庁のウェブサイトで確認できます。
- 小規模宅地等の特例: 一定の要件を満たす宅地には、評価額を最大80%減額できる特例(小規模宅地等(しょうきぼたくちとう)の特例)があります。これは、被相続人の居住用宅地や事業用宅地などが対象となり、相続税の負担を大きく軽減できる可能性があります。適用要件が細かく定められているため、専門家への確認が重要です。
- 建物の評価:
- 建物の相続税評価額は、原則として固定資産税評価額(こていしさんぜいひょうかがく)と同額とされます。固定資産税評価額は、毎年市町村から送付される固定資産税の納税通知書で確認できるほか、市町村役場で固定資産評価証明書を取得して確認することも可能です。
株式の評価方法
株式は、上場株式と非上場株式で評価方法が大きく異なります。
- 上場株式の評価:
- 上場株式は、金融商品取引所に上場している株式です。評価額は、以下の4つのうち最も低い金額を選択できます。これは、相続発生時の株価の変動リスクを考慮した制度です。
- 被相続人の死亡日の終値
- 被相続人の死亡日の月の毎日の終値の平均額
- 被相続人の死亡日の前月の毎日の終値の平均額
- 被相続人の死亡日の前々月の毎日の終値の平均額
- 証券会社から送付される取引報告書や残高証明書などで確認できます。
- 上場株式は、金融商品取引所に上場している株式です。評価額は、以下の4つのうち最も低い金額を選択できます。これは、相続発生時の株価の変動リスクを考慮した制度です。
- 非上場株式の評価:
- 非上場株式は、証券取引所に上場していない会社の株式です。評価が非常に複雑で、会社の規模や業種、保有する株式の割合などによって「類似業種比準価額方式」「純資産価額方式」「配当還元方式」などの評価方法を使い分けます。これらの方式は、会社の資産状況や収益力、配当状況などを基に評価額を算出するため、専門的な知識と経験が不可欠です。非上場株式がある場合は、必ず税理士への相談を強くおすすめします。
預貯金の評価方法
預貯金は、評価が比較的容易な財産です。
- 預貯金の評価額は、被相続人の死亡日時点の残高に、その日までの経過利息を加えた金額となります。普通預金だけでなく、定期預金や貯蓄預金なども含めて全て評価対象です。
- 定期預金の場合は、満期前に解約した場合に受け取れる金額(中途解約利率適用)を評価額とします。
- 金融機関に「残高証明書」の発行を依頼して確認します。
その他の財産の評価方法
- 生命保険金・退職金: 被相続人の死亡によって受け取る生命保険金や退職金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象となります。ただし、一定の非課税枠が設けられています(生命保険金:500万円×法定相続人の数、退職金:500万円×法定相続人の数)。この非課税枠を差し引いた金額が課税対象となります。
- 自動車・貴金属・骨董品など: 原則として、売買実例価額や専門家の鑑定価額、または同種同等のものの新品価格から減価償却費を差し引いた金額で評価します。購入時の価格や経過年数、現在の市場価値などを考慮して評価額を算出します。
STEP3:債務・葬式費用を確認する
プラスの財産だけでなく、マイナスの財産である債務(借金など)や、葬儀にかかった費用も確認し、相続財産から差し引くことができます(債務控除)。
- 債務: 借入金、未払金、未納の税金など、被相続人が負っていた債務の残高を把握します。住宅ローンや自動車ローンなども対象となります。
- 葬式費用: 葬儀の費用、お布施、火葬料、埋葬料、遺体や遺骨の運搬費用などが対象です。ただし、香典返しにかかった費用や、墓地・仏壇・仏具の購入費用は対象外となるため注意が必要です。
STEP4:遺産分割協議を行う(遺言書がない場合)
被相続人が有効な遺言書を残していなかった場合、相続人全員で話し合い、誰がどの財産をどれだけ相続するかを決定する「遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)」が必要です。協議がまとまったら、その内容を記した遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名捺印します。
弁護士の見地:「遺言書は「全財産を〇〇に」だけでは不十分」
「全財産を長男に相続させる」という遺言書は一見有効に見えますが、遺留分(いりゅうぶん)を無視した内容だと、他の相続人から遺留分侵害額請求を受けるリスクがあります。遺言書作成時は必ず遺留分を考慮した内容にすることが実務上の鉄則です。
遺留分は配偶者・子・直系尊属が対象で、兄弟姉妹には遺留分がありません(民法1042条)。「遺言書があれば揉めない」という誤解がありますが、内容次第では遺留分侵害額請求で争いが生じる可能性もあります。
根拠: 民法1042条〜1049条
STEP5:相続税額を計算し申告・納税する
全ての相続財産の評価が完了し、遺産分割協議がまとまったら、相続税額を計算します。相続財産の総額から基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いた金額に相続税が課税されます。計算した相続税額を、相続開始から10ヶ月以内に税務署に申告し、納税します。
【関連】相続税の計算方法について詳しくはこちら
必要書類一覧チェックリスト
相続財産の評価や相続税申告には、多くの書類が必要となります。漏れがないよう、以下のチェックリストをご活用ください。

相続人・被相続人に関する書類
□ 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)
□ 相続人全員の戸籍謄本
□ 被相続人の住民票除票
□ 相続人全員の住民票
□ 相続人全員の印鑑証明書
□ 遺言書(あれば)
□ 遺産分割協議書(遺言書がない場合)
□ 被相続人の死亡診断書または死体検案書
不動産に関する書類
□ 土地・建物の登記事項証明書(法務局)
□ 固定資産税評価証明書(市町村役場)
□ 路線価図・評価倍率表(国税庁ウェブサイト)
□ 公図、地積測量図など(必要に応じて)
□ 賃貸借契約書(賃貸している不動産の場合)
預貯金・有価証券に関する書類
□ 預貯金残高証明書(金融機関、死亡日時点)
□ 株式等の残高証明書、取引報告書(証券会社、死亡日時点)
□ 投資信託の評価額証明書(投資信託会社、死亡日時点)
□ 生命保険証券、保険金支払通知書(保険会社)
その他の財産・債務に関する書類
□ 自動車の登録事項等証明書
□ 負債に関する契約書、残高証明書
□ 葬儀費用の領収書一式
□ 金地金や骨董品などの鑑定書
書類が揃わない場合の代替手段・猶予規定
一部の書類がすぐに手に入らない場合でも、状況によっては申告期限の延長が認められるケースや、代替書類で対応できる場合があります。例えば、遠方の役所から戸籍謄本を取り寄せるのに時間がかかる場合などは、事前に税務署や専門家へ相談することをおすすめします。また、遺産分割協議がまとまらない場合でも、一定の手続きを行うことで申告期限の延長が可能です。
期限カレンダー|相続手続きのやること一覧
相続手続きには様々な期限があります。特に重要なものを以下にまとめました。期限を意識して、計画的に手続きを進めることが大切です。
| 手続き名 | 期限 | 窓口・担当者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 死亡を知った日から7日以内 | 市町村役場 | 死亡診断書が必要です。 |
| 相続放棄・限定承認の申述 | 相続の開始を知った日から3ヶ月以内 | 家庭裁判所 | 弁護士への相談が推奨されます。 【根拠】民法915条 |
| 遺言書の検認請求 | 遺言書発見後、速やかに | 家庭裁判所 | 公正証書遺言の場合は不要です。 【根拠】民法1004条 |
| 所得税の準確定申告 | 相続の開始を知った日から4ヶ月以内 | 税務署 | 被相続人の所得があった場合。 【根拠】所得税法124条 |
| 相続税の申告・納税 | 相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月以内 | 税務署 | 財産評価が重要です。 【根拠】相続税法27条 |
| 遺留分侵害額請求 | 相続の開始および遺留分侵害を知った日から1年以内 | 内容証明郵便等で請求 | 弁護士への相談が推奨されます。 【根拠】民法1048条 |
| 不動産の相続登記 | 相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内 | 法務局 | 2024年4月1日から義務化されました。 【根拠】不動産登記法76条の2 |

よくある失敗と対処法
相続財産の評価や相続税申告では、いくつかの共通する落とし穴があります。事前に知っておくことで、トラブルを回避し、スムーズな手続きを進めることができます。
評価額の誤りによる過少申告
相続財産の評価は専門知識を要するため、誤った評価をしてしまい、本来よりも少ない税額で申告してしまう「過少申告(かしょうしんこく)」が起こりがちです。例えば、不動産の評価において小規模宅地等の特例の適用を見落としたり、逆に誤って適用してしまったりするケースがあります。後で税務署の調査により指摘されると、追加で税金を支払うだけでなく、無申告加算税や延滞税が課せられる可能性があります。
対処法:
不動産や非上場株式など、評価が複雑な財産がある場合は、必ず税理士などの専門家に評価を依頼しましょう。専門家は最新の法令や通達に基づいて正確な評価を行い、適用可能な特例を見極めて、適切な相続税額を算出してくれます。
相続財産の漏れ
「名義預金(めいぎよきん)」や生前贈与された財産など、被相続人名義ではないものの、実質的には被相続人の財産とみなされるものを見落としがちです。例えば、被相続人が子や孫名義の口座に資金を預けていたが、その管理・運用を被相続人が行っていた場合などは、名義預金とみなされ相続税の課税対象となることがあります。
対処法:
被相続人の生前の通帳履歴や、家族名義の口座の入出金履歴などを詳細に確認し、実質的な所有者が誰であったかを慎重に判断しましょう。不明な点があれば、税理士に相談してください。過去の贈与についても、贈与税の申告状況などを確認することが重要です。
遺産分割協議の長期化・トラブル
遺産分割協議がまとまらず、申告期限までに遺産分割協議書が作成できないケースも少なくありません。特に、特定の財産(例えば不動産)の評価額で意見が対立したり、特定の相続人への感情的な対立が生じたりすることが原因です。協議がまとまらないと、相続税の特例が適用できないなどの不利益が生じる場合があります。
対処法:
遺産分割協議が難航しそうな場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、相続人間の調整役として中立的な立場からアドバイスを行い、協議の円滑化をサポートしてくれます。また、遺留分に関する問題も専門家が介入することで解決に近づくことがあります。
弁護士の見地:「認知症の親が作った遺言書の有効性」
遺言能力(意思能力)がない状態で作成された遺言書は無効です。ただし「認知症=遺言無効」ではなく、作成時点の判断能力が問題となります。軽度認知症でも意思能力があれば有効な遺言は作れます。公証人が関与する公正証書遺言は意思確認プロセスがあるため有効性が高いです。
遺言作成時にはかかりつけ医の診断書・カルテを保存しておくと、後の紛争防止になります。認知症診断後も軽度であれば能力が認められるケースも多いため、専門家にご相談ください。
根拠: 民法963条、判例多数
代行依頼する場合の流れ・費用目安
相続財産の評価や相続税申告は、専門知識と多くの時間が必要です。忙しい方や、手続きに不安がある方は、専門家への代行依頼を検討するのも一つの方法です。
専門家に依頼できること
- 税理士: 相続財産の評価、相続税額の計算、相続税申告書の作成・提出、税務調査対応。
- 弁護士: 遺産分割協議の代理、遺留分侵害額請求、相続放棄の申述、相続に関する紛争解決。
- 司法書士: 不動産の相続登記、預貯金や株式の名義変更、遺言書の作成支援、相続放棄の書類作成。
代行依頼の流れ
- 相談・見積もり: 複数の専門家事務所に相談し、費用やサービス内容、実績などを確認します。初回相談を無料としている事務所も多いです。
- 契約: 信頼できる専門家を選び、委任契約を締結します。業務範囲や費用について十分に確認しましょう。
- 情報提供: 専門家が必要とする書類や情報を収集し、提供します。疑問点があれば積極的に質問しましょう。
- 手続き代行: 専門家が評価・計算・書類作成・提出などの手続きを代行します。進捗状況は適宜報告されます。
- 完了報告: 手続き完了後、専門家から報告を受け、必要に応じてアフターフォローが行われます。
費用目安
専門家への依頼費用は、相続財産の総額や内容、依頼する業務範囲によって大きく異なります。以下はあくまで参考値・目安です(地域・業者によって大きく異なります)。
| 依頼先 | 主な業務 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 税理士 | 相続税申告書の作成・提出、財産評価 | 相続財産額の0.5%〜1%程度 | 最低報酬額(20万円〜30万円程度)が設定されている場合が多いです。財産の種類が多い、評価が複雑な場合は加算されることがあります。 |
| 弁護士 | 遺産分割協議代理、遺留分侵害額請求 | 着手金10万円〜、成功報酬10%〜20%程度 | 事案の複雑さ、解決までの期間によって変動します。相談料は30分5,000円程度が目安です。 |
| 司法書士 | 不動産の相続登記 | 数万円〜10万円程度 | 不動産の数や評価額、管轄の法務局によって異なります。登録免許税(固定資産評価額の0.4%)が別途必要です。 |

代行依頼の選び方ポイント
* 実績: 相続案件の経験が豊富で、特定の財産(不動産や非上場株式など)の評価に強い専門家を選びましょう。
* 費用: 事前に見積もりを提示してもらい、追加料金が発生するケースやその目安についても確認しましょう。
* 相性: 安心して相談できる、信頼できる専門家を見つけることが大切です。コミュニケーションがスムーズに取れるかどうかも重要なポイントです。
* ワンストップサービス: 複数の専門家(税理士、弁護士、司法書士など)と連携している事務所であれば、一度の相談で様々な手続きを依頼でき、手間を省ける場合があります。
よくある質問
Q1:相続税の基礎控除額はいくらですか?
A1:相続税の基礎控除額は「3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)」で計算されます。この金額を超えた相続財産に対して相続税が課税されます。例えば、法定相続人が3人の場合、3,000万円 + (600万円 × 3人) = 4,800万円が基礎控除額となります。この基礎控除額の範囲内であれば、原則として相続税はかかりません。
Q2:相続した不動産を売却した場合、税金はかかりますか?
A2:相続した不動産を売却した場合、譲渡所得税(じょうとしょとくぜい)がかかる可能性があります。これは、不動産の売却益に対して課税される税金で、相続税とは別に計算されます。売却益は、「売却価格-(取得費+譲渡費用)」で計算され、この利益に対して所得税と住民税が課税されます。取得費には、被相続人が不動産を購入した時の費用だけでなく、相続税の一部も加算できる特例(取得費加算の特例)がありますので、税理士にご相談ください。
Q3:相続税の申告期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
A3:相続税の申告期限である10ヶ月を過ぎてしまうと、原則として「無申告加算税(むしんこくかさんぜい)」や「延滞税(えんたいぜい)」が課せられる可能性があります。また、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの優遇措置が適用できなくなる場合もあります。期限を過ぎてしまった場合は、速やかに税務署に相談し、専門家(税理士)に依頼して手続きを進めることをおすすめします。自主的に申告を行うことで、加算税が軽減される場合もあります。
Q4:相続財産が少なくても申告は必要ですか?
A4:相続財産の総額が基礎控除額以下であれば、相続税はかかりません。この場合、相続税の申告は原則として不要です。しかし、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの特例を適用することで結果的に税額がゼロになる場合は、特例の適用を受けるために申告が必要です。ご自身のケースで申告が必要かどうかわからない場合は、税理士にご相談ください。
Q5:相続財産に海外の不動産がある場合の評価方法は?
A5:海外の不動産も日本の相続税の課税対象となります。評価方法は、その国の法律や慣習、現地の不動産鑑定士などの専門家の意見などを参考に、合理的な方法で評価することになります。現地の税制や法制度も考慮する必要があるため、非常に専門性が高く、国際相続に詳しい税理士に相談することが不可欠です。
Q6:相続財産の評価で、オンライン申請やマイナンバー活用はできますか?
A6:相続財産の評価自体にオンライン申請やマイナンバーを直接活用する制度は、現時点(2026年現在)では限定的です。しかし、相続税の申告手続きにおいては、国税庁のe-Tax(イータックス)を利用してオンラインで申告書を提出することが可能です。この際にマイナンバーカードが必要となります。また、一部の公的書類の取得にマイナンバーカードを利用できる場合もあります。
まとめ|一人で抱え込まず、窓口を頼ってください
大切な方を亡くされた後、相続財産の評価や相続税申告といった複雑な手続きに直面することは、計り知れないご負担かと思います。不動産、株式、預貯金など、財産の種類によって評価方法が異なり、専門知識が求められる場面も少なくありません。
この記事でご紹介したステップや注意点を参考に、ご自身のペースで少しずつ手続きを進めていただければ幸いです。

すべてを一人で抱え込む必要はありません。税理士、弁護士、司法書士といった専門家は、皆様の負担を軽減し、適切な手続きをサポートするための頼れる存在です。また、税務署や役所の窓口でも相談が可能です。
相続財産の評価や相続税の申告は、専門知識が必要な複雑な手続きです。もし不安を感じたら、まず専門家へ相談してみるだけでも、具体的な道筋が見え、安心して手続きを進めることができます。
【関連】相続に関する総合ガイドはこちら
この記事の監修について
本記事は「お葬式.info 編集部」が、行政書士・司法書士・葬儀業界経験者・僧侶を含む監修者チームの助言のもと、公的統計・法令・専門書を根拠に作成しています。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。編集方針・監修者一覧は編集ポリシーをご確認ください。
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