大切な方を亡くされた悲しみの中、弔電の手配に心を砕かれていることと存じます。慣れない手続きに戸惑いや不安を感じるのは当然のことです。この記事では、弔電の送り方から「いつまで」に送るべきか、NTT電報やインターネット電報の利用方法まで、具体的な手順をわかりやすく解説します。
すべてを一人で抱え込む必要はありません。この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、心穏やかに故人をお見送りする一助となれば幸いです。
まず確認すべき弔電の「いつまで」
弔電は、通夜や葬儀・告別式の開式に間に合うように送ることが最も重要です。一般的には、通夜の前日または当日の午前中までに届くように手配するのが理想とされています。

STEP別手順|弔電の送り方と流れ
弔電を送る際の手順は、初めての方でも迷わないよう、ステップごとに確認していきましょう。
STEP1: 弔電を送るか判断する
弔電を送るべきかどうかの判断は、故人やご遺族との関係性、葬儀の形式によって異なります。
- 香典辞退の場合の弔電: ご遺族が香典や供花を辞退されている場合でも、弔電は故人への弔意を示す大切な手段として受け入れられることが多いです。ただし、故人やご遺族の意向を最優先し、無理に送る必要はありません。
- 弔電を送るタイミングの重要性: 弔電は、ご遺族が故人と最期のお別れをする場に、あなたの弔意が寄り添うことを意味します。そのため、通夜や葬儀・告別式の前に届くよう手配することが大切です。
STEP2: 弔電の送り方を選ぶ(NTT電報・インターネット電報など)
弔電の手配には、主にNTT電報とインターネット電報サービスの2つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った方法を選びましょう。
- NTT電報の特徴:
- 電話(局番なしの115番)またはインターネットから申し込みが可能です。
- 全国どこへでも確実に配達される信頼性があります。
- シンプルな台紙から、お花や線香が添えられたものまで、多様な商品があります。
- インターネット電報サービスの特徴:
- NTT以外の民間企業が提供しているサービスで、オンラインでの申し込みが主流です。
- NTT電報にはないユニークなデザインの台紙や、リーズナブルな価格帯の商品も豊富です。
- サービスによっては、NTT電報よりも早く配達できる場合もありますが、配達エリアや時間が限定されることもあります。
STEP3: 弔電の内容を決める(文面・台紙・供物など)
弔電のメッセージは、故人への感謝やご遺族への心遣いを伝える大切な部分です。
- 弔電の基本構成:
- 故人への哀悼の言葉
- ご遺族への慰めの言葉
- 参列できないことへのお詫び(必要な場合)
- 結びの言葉
- 避けるべき言葉・マナー:
- 重ね言葉(重ね重ね、度々など)や、不吉なことを連想させる忌み言葉(死ぬ、苦しむ、別れるなど)は避けるのがマナーです。
- 宗教・宗派によっては使わない方が良い言葉もあります(例:仏式以外での「ご冥福をお祈りします」など)。
- 句読点を使用しないのが一般的です。
- 台紙や供物の選び方:
- 故人やご遺族の好み、ご自身の予算に合わせて選びます。
- プリザーブドフラワーや線香、ろうそくなどがセットになった供物付きの弔電も人気があります。
STEP4: 差出人・受取人情報を正確に確認する
弔電が確実に届くよう、差出人と受取人の情報は間違いなく伝えることが必須です。
- 喪主の名前、故人との関係: 喪主のお名前はフルネームで、故人との関係(夫、長男など)も確認します。
- 斎場・葬儀社の住所、電話番号: 葬儀が行われる斎場の正確な住所と電話番号、または葬儀社の連絡先が必要です。葬儀社名も控えておくと良いでしょう。
- 【関連】 喪主の確認方法については、葬儀を執り行う親族などに直接問い合わせるのが最も確実です。電話で尋ねる際は、ご遺族の負担にならないよう、簡潔に用件を伝えましょう。
STEP5: 申込み・支払いを行う
必要な情報が揃ったら、選んだ方法で弔電を申し込み、支払いを済ませます。
- オンライン申込みの流れ:
- 各サービスのウェブサイトにアクセスし、商品を選び、メッセージを入力します。
- 差出人・受取人情報を入力し、配達希望日時を指定します。
- クレジットカードなどで決済を完了させます。
- 電話申込みの流れ:
- NTT電報(115番)に電話し、オペレーターに誘導されるがままに必要事項を伝えます。
- メッセージや台紙の種類、配達日時を伝達し、支払い方法(電話料金合算、クレジットカードなど)を選びます。
- 支払い方法: クレジットカード決済が一般的ですが、電話料金合算やコンビニ払い、銀行振込など、サービスによって多様な方法があります。
弔電を送るタイミングと期限カレンダー
弔電は、故人への弔意を伝えるとともに、ご遺族への配慮が不可欠です。適切なタイミングで送るための目安を確認しましょう。
通夜・葬儀・告別式に間に合わせるには
弔電は、ご遺族が最も忙しく、悲しみに暮れている通夜や葬儀・告別式の開式前に届くのが理想です。
- 通夜前が理想: 通夜の開始数時間前までに届くように手配できると、ご遺族が弔電を確認し、葬儀の準備に役立てることができます。
- 遅れる場合の対処法: もし通夜に間に合わない場合でも、葬儀・告別式に間に合うよう手配しましょう。葬儀・告別式にも間に合わない場合は、後日改めてお悔やみ状を送るか、弔問の機会を改めて設けることを検討します。
弔電の申込み期限と配達時間
弔電の申込み期限や配達時間は、利用するサービスや地域によって異なります。
- NTT電報の場合:
- 一般的に、当日配達の受付は14時頃までですが、地域や混雑状況により変動します。
- 電話(115番)であれば、インターネットよりも遅い時間まで受け付けている場合もあります。
- インターネット電報の場合:
- サービスごとに締め切り時間が異なります。当日配達を希望する場合は、午前中の早い時間に申し込むのが確実です。
- 時間指定や翌日午前中配達など、細かく設定できるサービスもあります。
- 時間指定の可否: 多くのサービスで時間指定が可能ですが、追加料金が発生したり、指定できる時間帯に限りがあったりします。
期限一覧テーブル
| 状況 | 推奨タイミング | 申込み期限目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 通夜 | 通夜開始数時間前まで | 通夜前日の夕方〜当日午前中 | 葬儀社への確認推奨。早めの手配が安心。 |
| 葬儀・告別式 | 葬儀・告別式開始数時間前まで | 前日の夕方〜当日午前中 | 通夜に間に合わない場合の最終目安。 |
| 自宅葬・後日弔問 | 葬儀後日、喪主の都合を伺ってから | 特に期限なし | 喪主の負担にならないよう、事前に連絡を。 |
| 海外からの手配 | 日本の時差を考慮し余裕を持って | 葬儀の2〜3日前まで | 国際電報は配達に時間がかかる場合あり。 |
弔電の費用目安と種類
弔電の費用は、メッセージの文字数、台紙の種類、オプションの有無によって大きく異なります。
電報料金の基本
- 文字数による料金変動: 基本料金は文字数によって決まります。短いメッセージであれば安価に抑えられますが、長文になると料金が上がります。
- 基本料金の目安: NTT電報の場合、約1,500円〜3,000円程度が基本的なメッセージ料金の目安です。インターネット電報サービスでは、さらに安価なプランもあります。
台紙・供物による追加料金
弔電は、メッセージを伝えるだけでなく、台紙や供物で気持ちを表すこともできます。
- 一般的な台紙: シンプルな和紙や洋紙の台紙であれば、数百円〜数千円程度の追加料金で選べます。
- プリザーブドフラワー、お線香、弔慰品などのオプション: お花や線香、ろうそくなどの供物や、故人の好きだったものにちなんだ弔慰品を添える場合、数千円〜1万円以上の追加料金がかかることがあります。デザインや品質によって価格は大きく変動します。
弔電サービスごとの費用比較(NTT・インターネット)

| 種類 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| メッセージのみ(NTT電報) | 1,500円〜3,000円程度 | 文字数による。シンプルな弔意を伝えたい場合に。 |
| シンプルな台紙(NTT電報) | 2,000円〜5,000円程度 | 台紙の種類やデザインによる。 |
| プリザーブドフラワー付 | 5,000円〜15,000円程度 | デザイン・サイズによる。華やかさを添えたい場合に。 |
| お線香・ろうそく付 | 3,000円〜8,000円程度 | 品物による。故人を偲ぶ気持ちを込めて。 |
| インターネット電報サービス | 1,000円〜15,000円程度 | サービス・内容による。選択肢が豊富。 |
※上記の費用はあくまで参考値・目安です。地域・業者、時期によって大きく異なります。
よくある失敗と対処法、そして専門家からのアドバイス
弔電の手配は、慣れない作業であり、悲しみの中で行うため、予期せぬ失敗や不安が生じることもあります。また、葬儀・終活全体で後悔しないための専門家からのアドバイスもご紹介します。
弔電に関するよくある失敗
- 誤字・脱字、敬称間違い: メッセージの内容や喪主の名前、故人の敬称(様、殿など)に誤りがあると、大変失礼にあたります。
- 対処法: 申込み前に必ず複数回、内容を確認しましょう。特に、故人の名前や喪主の名前、斎場の住所は重要です。もし間違いに気づいたら、すぐにサービス提供元に連絡し、訂正や再送が可能か相談してください。
- 間に合わない場合の対処法: 弔電が通夜や葬儀・告別式に間に合わないことが判明した場合でも、焦る必要はありません。
- 対処法: 葬儀社に連絡し、弔電が遅れる旨を伝えるとともに、供花や供物を贈ることを検討するのも一つの方法です。また、後日改めてお悔やみ状を送ったり、弔問の機会を設けて直接お悔やみを伝えたりすることもできます。
- 喪主名・斎場情報の確認不足: 喪主の名前や斎場の住所が不正確だと、弔電が届かない原因となります。
- 対処法: 葬儀社に直接確認するか、共通の知人を通じて正確な情報を入手しましょう。特に、複数ある斎場名や同姓の喪主がいる場合は注意が必要です。
- 【関連】 葬儀社選びのポイントは、信頼性、費用、対応の早さなどが挙げられます。事前にいくつかの葬儀社の情報を集めておくことをおすすめします。
葬儀後の手続きで後悔しないために(専門家からのアドバイス)
弔電一つとっても、故人を偲ぶ気持ちを伝えるには細やかな配慮が必要です。そして、葬儀やその後の手続きは、弔電以上に複雑で専門的な知識が求められる場面が多々あります。悲しみの中で、すべてを一人で解決しようとせず、専門家の助言を求めることが、後悔しない終活に繋がります。
- 遺言書の重要性: 弁護士は、「遺言書は『全財産を〇〇に』だけでは不十分」と指摘します。実務では、遺留分(いりゅうぶん)を無視した内容だと、他の相続人から遺留分侵害額請求を受けるリスクがあるため、遺言書作成時は必ず遺留分を考慮した内容にすることが鉄則です(民法1042条)。このような専門的な知識は、葬儀後の相続手続きで非常に重要になります。遺言書があるからといって必ずしも揉めないわけではなく、内容次第では争いが生じる可能性があるため、作成時には弁護士などの専門家への相談が不可欠です。
- 相続放棄の期限: 相続放棄の期限についても、「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」が原則です。しかし、弁護士によると、被相続人の死亡を知った日が起算点であり、借金の存在を知らなかった場合など、例外的に期限を過ぎても放棄できるケースがあるといいます(民法915条・919条、最高裁昭和59年4月27日判決)。3ヶ月の伸長申請も可能であり、放棄を検討するなら早めに弁護士へ相談することが重要です。「3ヶ月過ぎた=放棄できない」と諦めずに、まずは専門家にご相談ください。
- 認知症と遺言書の有効性: また、認知症の親が作った遺言書の有効性についても、弁護士は作成時点の判断能力(意思能力)が問題になると指摘します。軽度認知症であっても意思能力があれば有効な遺言は作れる可能性があり、公証人が関与する公正証書遺言は意思確認プロセスがあるため有効性が高いとされています(民法963条)。後の紛争を防ぐため、遺言作成時にはかかりつけ医の診断書・カルテを保存しておくことが実務上の注意点です。認知症と診断された後でも、専門家のサポートがあれば適切な終活を進められるケースは少なくありません。
弔電の手配だけでなく、葬儀後の様々な手続きで迷いや不安を感じた際は、一人で抱え込まず、弁護士や司法書士といった専門家に相談することをおすすめします。
代行依頼する場合の流れ・選び方(弔電サービス活用)
弔電の手配を「代行依頼」というよりは、NTT電報やインターネット電報サービスを利用して「手軽に申し込む」という形になります。これらのサービスを上手に活用することで、悲しみの中での負担を軽減できます。
弔電サービスのメリット・デメリット
- メリット:
- 手軽さ: インターネットや電話で24時間いつでも申し込めるサービスが多く、手間がかかりません。
- デザインの豊富さ: 多様な台紙や供物の中から、故人やご遺族に合ったものを選べます。
- 文例集の充実: どのようなメッセージを送れば良いか迷った際に、参考になる文例が豊富に用意されています。
- デメリット:
- 料金: オプションによっては費用が高くなる場合があります。
- 配達確実性: 一部のインターネット電報サービスでは、NTT電報に比べて配達エリアや時間に制約がある場合があります。
サービスの選び方チェックリスト
弔電サービスを選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
- □ 料金体系は明確か: 基本料金、文字数による追加料金、台紙や供物の料金がわかりやすく表示されているか。
- □ 配達エリアと配達時間は希望に合うか: 葬儀が行われる斎場への配達が可能か、希望の配達日時に間に合うか。
- □ 台紙や供物の種類は豊富か: 故人のイメージやご遺族の意向に沿った商品があるか。
- □ 文例集やサポート体制は充実しているか: メッセージ作成の参考になる文例が豊富か、困った時に相談できる窓口があるか。
- □ 緊急時の対応は可能か: 急な手配が必要になった際に、当日配達や時間指定に対応しているか。
NTT以外の主要な電報サービス
NTT電報以外にも、多くのインターネット電報サービスがあります。
- 主要なインターネット電報サービス名:
- VERY CARD(ベリーカード): 多様なデザインの台紙やプリザーブドフラワーが特徴。料金プランも豊富です。
- e-denpo(イーデンポー): 比較的リーズナブルな価格帯で、ビジネスシーンでも利用しやすいシンプルなデザインから選べます。
- D-MAIL(ディーメール): NTTが提供するインターネット電報サービスで、電話申し込みと同様の信頼性があります。
これらのサービスを比較検討し、ご自身の状況に最も適した弔電サービスを選びましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: 弔電は誰に送れば良いですか?
A1: 弔電は、原則として喪主(葬儀を執り行う代表者)宛に送ります。喪主の名前がわからない場合は、「〇〇(故人の氏名)様ご遺族様」や「〇〇(故人の氏名)様御家族様」と記載しても問題ありません。葬儀社に連絡して喪主の名前を確認するのが最も確実です。
Q2: 香典を辞退している葬儀でも弔電は送っても良いですか?
A2: はい、香典や供花を辞退している場合でも、弔電を送ることは一般的に問題ありません。弔電は、故人への弔意とご遺族への慰めの気持ちを伝えるものであり、金銭的な負担をかけるものではないためです。ただし、ご遺族が弔電も含めて一切の供物を辞退されている場合は、その意向に従いましょう。
Q3: 弔電の文面でタブーとされる言葉はありますか?
A3: 弔電の文面では、重ね言葉(重ね重ね、度々など)や、不吉なことを連想させる忌み言葉(死ぬ、苦しむ、別れる、消えるなど)は避けるのがマナーです。また、宗教・宗派によっては使わない方が良い言葉もあります。例えば、仏式以外で「ご冥福をお祈りします」を使うのは避け、「安らかな旅立ちでありますよう」など、宗派を問わない表現を選びましょう。句読点を使用しないのが一般的です。
Q4: 弔電を送った後、喪主に連絡は必要ですか?
A4: 弔電を送った後に、改めて喪主に連絡する必要は原則としてありません。ご遺族は葬儀準備で大変忙しい時期ですので、余計な負担をかけないよう配慮しましょう。弔電が届いたかどうか心配な場合は、葬儀社に確認してもらうのが良いでしょう。
Q5: 弔電の返礼は必要ですか?
A5: 弔電に対する返礼は、必ずしも必要ではありません。ご遺族は葬儀後の様々な手続きや挨拶で多忙なため、返礼を期待していないことがほとんどです。しかし、丁寧にお礼を伝えたい場合は、葬儀が落ち着いた頃に、電話や手紙でお礼の言葉を伝えるのが良いでしょう。
まとめ|一人で抱え込まず、窓口を頼ってください
弔電を送るという行為は、故人への最後の敬意と、ご遺族への心からの慰めを伝える大切な機会です。悲しみの中で、慣れない手続きを進めるのは大変なことですが、この記事が弔電の手配の一助となれば幸いです。
弔電の「いつまで」というタイミングは、通夜や葬儀・告別式の開式に間に合うことが最も重要です。NTT電報やインターネット電報サービスを上手に活用し、正確な情報と適切なマナーで弔意を伝えましょう。

弔電の手配は、悲しみの中で進める大変な作業です。一人で抱え込まず、信頼できる弔電サービスや葬儀の専門家へ相談することで、心穏やかに故人をお見送りできます。
葬儀マナーは、専門家のサポートを借りることで格段にスムーズになります。一人で抱え込まず、まず相談してみてください。
【関連】葬儀・終活に関する総合ガイドはこちら
※宗派・地域・寺院によって作法・費用・名称が大きく異なります。必ず担当の寺院・神社・教会に直接ご確認ください。
この記事の監修について
本記事は「お葬式.info 編集部」が、行政書士・司法書士・葬儀業界経験者・僧侶を含む監修者チームの助言のもと、公的統計・法令・専門書を根拠に作成しています。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。編集方針・監修者一覧は編集ポリシーをご確認ください。
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