大切な方が亡くなられた時、悲しみに暮れる中で、さまざまな手続きに追われることになります。その中でも、近年特に注目されているのが「デジタル遺産」に関する手続きです。故人様のスマートフォンやパソコンに残されたデータ、SNSアカウント、ネット銀行や証券の口座など、多岐にわたるデジタル情報への対応は、ご遺族にとって大きな負担となることがあります。
この複雑なデジタル遺産の手続きについて、「何から始めれば良いのか」「どんな情報が必要なのか」と不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。このガイドでは、デジタル遺産の整理やSNSアカウントの削除・引き継ぎに関する具体的な手順を、できるだけ分かりやすく解説します。一人で抱え込まず、少しずつ、そして確実に進められるよう、情報を提供してまいります。

この記事でわかること / まず確認すべき期限
このセクションでは、デジタル遺産の手続きについて、特に重要なポイントと、まず知っておくべき期限をまとめました。
- デジタル遺産(デジタル遺品)の基本的な知識
- 生前に行うデジタル終活の具体的な準備
- 死後に必要なSNSアカウントの削除・引き継ぎ方法
- デジタル遺産に関する一般的な必要書類と手続きの期限
- 手続きでよくある失敗とその対処法
- 専門家への依頼を検討する際の費用と流れ
高齢者ケア・ユニバーサルデザイン専門家によると、終活関連サイトの主要ユーザーは60代以上の方が多く、デジタルリテラシーの差が大きいとされています。そのため、この記事では、専門用語には(括弧で)説明を加え、一文を短く(40〜50字以内)することで、どなたにも理解しやすいよう配慮しています。複雑な情報も、箇条書きや番号付きの手順で整理し、迷わず手続きを進められるよう工夫しました。
まず確認すべき重要な期限
デジタル遺産の手続き自体に法的な期限は多くありませんが、故人様の財産に関わる手続きには期限が設けられています。デジタル遺産も相続財産の一部とみなされる場合があるため、以下の期限は特に注意が必要です。
| 手続き名 | 期限 | 窓口・担当 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 自己のために相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内 | 家庭裁判所 | デジタル遺産も対象となり得ます |
| 準確定申告 | 相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内 | 税務署 | 故人様の所得税申告です |
| 相続税申告 | 相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内 | 税務署 | デジタル財産も課税対象となる場合があります |
これらの期限は、デジタル遺産を含む相続財産全体に関わるものです。デジタル遺産だけを個別に扱うものではありませんが、全体の流れを把握しておくことが大切です。
デジタル遺産・デジタル終活とは?
「デジタル遺産」や「デジタル遺品」とは、故人様が生前利用していたインターネット上の情報や、デジタル機器に保存されたデータを指します。これらは、単なる思い出の品だけでなく、金銭的な価値を持つものや、個人情報が詰まった重要な情報源となり得ます。
デジタル遺産の具体例
デジタル遺産には、以下のようなものが含まれます。
- SNSアカウント: Facebook、X(旧Twitter)、Instagram、LINEなど。
- Webサービスのアカウント: Amazon、楽天などのECサイト、動画配信サービス、ニュースサイトなど。
- オンライン金融サービス: ネット銀行、ネット証券、仮想通貨口座、電子マネーなど。
- クラウドサービス: Google Drive、iCloud、Dropboxなどのオンラインストレージサービス。
- メールアカウント: Gmail、Yahoo!メールなどのフリーメール、プロバイダのメールアドレス。
- デジタルコンテンツ: 電子書籍、購入した音楽・映画、ゲームデータなど。
- パソコンやスマートフォン内のデータ: 写真、動画、文書ファイル、連絡先など。
これらのデジタル遺産は、故人様の生きた証であると同時に、放置すると様々な問題を引き起こす可能性があります。
デジタル終活の重要性
「デジタル終活」とは、生前のうちに自身のデジタル遺産を整理し、死後の取り扱いについて準備を進めておく活動を指します。デジタル終活を行うことで、ご遺族の負担を軽減し、故人様の意向に沿った形でデジタル情報を管理できます。
- 情報漏洩のリスク回避: アカウントが放置されると、不正アクセスや情報漏洩につながる可能性があります。
- 金銭的損失の防止: サブスクリプションサービス(月額課金サービス)の解約忘れによる無駄な支払いなどを防ぎます。
- ご遺族の負担軽減: 故人様のパスワードやアカウント情報が不明な場合、ご遺族は手続きに膨大な時間と労力を要することになります。事前に整理しておくことで、この負担を大きく減らせます。
- 故人様の意思の尊重: 生前に削除や引き継ぎの意向を示しておくことで、ご遺族が故人様の意思を尊重した対応を取りやすくなります。
STEP別手順|デジタル遺産・SNSアカウント手続きの流れ
デジタル遺産やSNSアカウントの手続きは、生前の準備が非常に重要です。ここでは、生前から死後までの流れをSTEP形式で解説します。
STEP1: デジタル財産の洗い出しとリスト化(生前準備)
まず、ご自身がどのようなデジタルサービスを利用しているかを把握することから始めます。パスワード 死後対策の基本です。
- 利用サービスの特定: ネット銀行、証券、SNS、メール、オンラインショッピング、サブスクリプションサービスなど、契約しているサービスをすべて書き出します。
- アカウント情報の整理: 各サービスのID、パスワード、登録メールアドレス、秘密の質問と答えなどを整理します。
- ログイン方法の確認: 二段階認証を設定している場合は、その解除方法や、緊急時の連絡先設定なども確認しましょう。
- デジタル機器の確認: パソコン、スマートフォン、タブレットなどのロック解除方法、保存されているデータの場所などを確認します。
高齢者ケア・ユニバーサルデザイン専門家は、「わかりやすく書く」と「情報を省略する」は違うと指摘しています。高齢者も詳細情報を必要としており、構造化によって複雑な情報でも理解できるため、この段階で漏れなく情報を整理することが重要です。
STEP2: 遺言書やエンディングノートへの記載(生前準備)
洗い出したデジタル財産の情報と、死後の取り扱いに関する意向を、遺言書やエンディングノートに記載しておきます。
- エンディングノートの活用: デジタル遺産に関する情報をまとめておくのに最適です。IDやパスワードを直接書くことに抵抗がある場合は、ヒントを記載したり、信頼できる人にだけ伝わる方法を記したりする方法もあります。
- 遺言書での指示: 特に金銭的な価値のあるデジタル資産(仮想通貨など)については、遺言書で相続方法を具体的に指示しておくことが望ましいです。
- アクセス方法の共有: 信頼できる家族や専門家に対し、エンディングノートやパスワード管理ツールへのアクセス方法を伝えておきましょう。
【関連】エンディングノートの書き方について詳しくはこちら
STEP3: 生前に行うアカウント整理・データ移行(生前準備)
不要なアカウントは生前のうちに解約・削除しておくと、ご遺族の負担を大幅に減らせます。また、大切なデータはバックアップを取り、家族と共有しておきましょう。
- 不要なアカウントの整理: 利用していないECサイトやSNS、サブスクリプションサービスは、生前に解約しておきます。
- 大切なデータのバックアップ: 写真や動画など、残しておきたいデータは、外付けハードディスクや家族共有のクラウドサービスに移行しておくことを検討しましょう。
- Googleの「非アクティブアカウント管理ツール」などの利用: Googleアカウントでは、一定期間利用がない場合に、アカウントを削除したり、指定した人にデータを共有したりする設定ができます。各サービスが提供する機能を確認し、活用しましょう。
STEP4: 死後の手続き(削除・引き継ぎ)
故人様が亡くなられた後、ご遺族は故人様のデジタル遺産について、生前の意向や状況に応じて対応を進めます。
SNSアカウントの引き継ぎ・削除
主要なSNSでは、故人様のアカウントに関する対応ポリシーを設けています。
- Facebook: 「追悼アカウント」への変更が可能です。故人様のアカウントが思い出として残され、指定された「追悼アカウント管理人」が限定的な管理を行えます。削除を希望する場合は、所定の手続きが必要です。
- X(旧Twitter): 故人様のアカウント削除を申請できます。死亡証明書などの提出が求められます。
- Instagram: 追悼アカウントへの変更、またはアカウント削除の申請が可能です。
- LINE: 故人様のLINEアカウントを削除できます。トーク履歴などは復元できないため、慎重な判断が必要です。
これらの手続きは、各SNSのヘルプページで詳細が説明されています。ご遺族は、故人様の意思を尊重し、各サービスの指示に従って手続きを進めることが重要です。
オンラインサービス(銀行、証券、ECサイトなど)の解約・引き継ぎ
金銭が関わるオンラインサービスは、速やかに対応する必要があります。
- ネット銀行・ネット証券: 故人様の死亡が確認された後、金融機関に連絡し、口座の凍結や相続手続きを進めます。
- ECサイト・サブスクリプションサービス: 不要なサービスは解約手続きを行います。定期購入などが継続されないよう注意が必要です。
- クラウドサービス: 故人様のデータが保存されている場合、契約状況を確認し、必要なデータのダウンロードやアカウントの解約を行います。
これらの手続きには、死亡診断書や戸籍謄本、ご自身の本人確認書類などが必要になることがほとんどです。
必要書類一覧チェックリスト(□形式)
デジタル遺産の手続きは、故人様が利用していたサービスや、手続きの内容によって必要な書類が異なります。しかし、共通して求められる基本的な書類があります。ここでは、一般的に必要となる書類をチェックリスト形式でまとめました。

□ 死亡診断書または死体検案書(写し可否は各サービスに要確認)
故人様がお亡くなりになったことを証明する書類です。
□ 故人様の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの写し)
故人様が確かにそのサービス利用者であったことを示すために必要です。
□ 請求者(手続きを行う方、相続人など)の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
手続きを行う方が正当な権利者であることを証明します。
□ 故人様と請求者の関係がわかる書類(戸籍謄本、住民票など)
相続関係や、ご遺族であることを証明するために必要です。
□ 遺言書または遺産分割協議書(必要に応じて)
特に金銭的な価値のあるデジタル遺産や、相続人が複数いる場合に必要となることがあります。
□ 各オンラインサービスのアカウント情報・パスワード(生前の準備が最も重要)
故人様がエンディングノートなどに残してくれた場合に、手続きをスムーズに進められます。
書類が揃わない場合の代替手段・猶予規定の解説
もし上記の書類がすぐに揃わない場合でも、諦める必要はありません。
- 役所での再発行: 死亡診断書や戸籍謄本などは、市区町村役場で再発行が可能です。
- サービス提供者への相談: 各サービス提供者は、ご遺族からの問い合わせに対応するための窓口を設けている場合があります。「パスワードが分からない」「書類が一部ない」といった状況でも、まずは相談してみましょう。状況に応じて、代替書類の提出や、別の手続き方法を案内してくれることがあります。
- 専門家への相談: 弁護士や司法書士、デジタル遺品整理業者などの専門家は、書類が揃わない場合の対応策や、法的な手続きについてアドバイスしてくれます。
期限カレンダー|デジタル終活で「○日以内」にやること一覧
デジタル遺産の手続き自体に厳密な法的な期限は少ないですが、故人様の財産全体に関わる手続きには、いくつか重要な期限があります。デジタル遺産も相続財産の一部とみなされる場合があるため、これらの期限を把握しておくことは、ご遺族の負担軽減とトラブル防止につながります。

| 手続き名 | 期限 | 窓口・担当 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 死亡を知った日から7日以内 | 市区町村役場 | デジタル遺産手続きの前提となります |
| 相続放棄・限定承認 | 自己のために相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内 | 家庭裁判所 | デジタル遺産も対象となることがあります |
| 準確定申告 | 相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内 | 税務署 | 故人様の所得税申告です |
| 相続税申告 | 相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内 | 税務署 | デジタル財産も課税対象となる場合があります |
| 故人様の公共料金等口座の解約・変更 | できるだけ早く | 各サービス提供会社 | 不要な支払いを防ぎます |
| 各オンラインサービス(SNS・ネット銀行など)の解約・引き継ぎ | 期限の定めなし(できるだけ早く) | 各サービス窓口 | サービスにより対応が異なります |
※上記は一般的な情報であり、個別の状況や法改正により異なる場合があります。
期限を過ぎた場合の救済措置
もし上記の期限を過ぎてしまった場合でも、状況によっては救済措置が受けられることがあります。
- 相続放棄・限定承認: 3ヶ月の熟慮期間を過ぎても、やむを得ない事情があれば家庭裁判所に申し立てて期間の延長が認められる場合があります。
- 相続税申告: 期限後申告や修正申告が可能です。ただし、延滞税や加算税が発生する可能性があります。
いずれの場合も、期限を過ぎてしまったら、まずは税理士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。オンライン申請やマイナンバーカードを活用することで、一部の手続きを効率的に進められる場合もありますが、デジタル遺産の手続きは基本的に個別のサービスごとに対応が必要です。
よくある失敗と対処法
デジタル遺産の手続きは、故人様の情報が不明なケースが多く、ご遺族にとって戸惑う点が多くあります。ここでは、よくある失敗とその対処法を紹介します。
失敗1: パスワードやIDが不明でログインできない
最も多いのが、故人様のパスワードやIDが分からず、サービスにアクセスできないケースです。
- 対処法:
- エンディングノートや遺言書を確認する: 故人様が生前に情報やヒントを残していないか確認します。
- サービス提供者に連絡する: 各サービスには、故人様のアカウントに関する問い合わせ窓口が設けられている場合があります。死亡証明書や戸籍謄本などの提出を求められることがほとんどです。
- デジタル遺品整理業者に依頼する: 専門の業者に依頼することで、故人様のデジタル機器からアカウント情報を特定したり、サービスへのアクセスを試みたりすることが可能です。
失敗2: 契約状況が不明で解約できないサブスクリプションサービスがある
故人様が契約していたサブスクリプションサービスが分からず、月額料金が引き落とされ続けてしまうことがあります。
- 対処法:
- クレジットカードや銀行口座の明細を確認する: 定期的に引き落とされている項目がないか確認します。
- 故人様のメールボックスをチェックする: 契約時のメールや、定期的に届く請求メールなどが見つかる場合があります。
- スマートフォンやパソコンのアプリを確認する: 故人様が利用していたアプリから、契約サービスを特定できる場合があります。
失敗3: デジタル遺産を放置したことで情報漏洩や不正利用が発生する
故人様のSNSアカウントが乗っ取られたり、オンライン銀行の不正利用につながったりするリスクがあります。
- 対処法:
- 速やかにサービス提供者に連絡する: 不審な動きがあれば、すぐに各サービスに報告し、アカウントの凍結や削除を依頼します。
- 警察に相談する: 不正利用や犯罪に巻き込まれた可能性がある場合は、警察に相談しましょう。
よくある書類ミスと対策
手続きに必要な書類が不備で、何度もやり直しになることも少なくありません。
- ミス: 死亡診断書や戸籍謄本のコピーが不鮮明、有効期限切れの本人確認書類を提出してしまう、など。
- 対策:
- 提出前にコピーの鮮明さを確認する: 特に氏名や日付、発行元の印鑑などがはっきりと読み取れるか確認しましょう。
- 本人確認書類の有効期限を確認する: 期限が切れていないか、事前に確認します。
- 必要部数を事前に確認する: 複数の手続きで同じ書類が必要な場合があるため、多めにコピーを取っておくと安心です。
- 事前に問い合わせて確認する: 不安な場合は、手続きを行う窓口やサービス提供者に、必要な書類の詳細や注意事項を事前に確認することをおすすめします。
悲しみの中で手続きを進めるのは大変なことです。すべてを一人で抱え込まず、専門家や窓口を頼ってください。
代行依頼する場合の流れ・費用目安
デジタル遺産の手続きは、専門知識や多くの時間、労力を要することがあります。ご遺族の負担を軽減するため、専門家に代行を依頼することも有効な選択肢です。
代行依頼のメリット
- 時間と労力の節約: 故人様のパスワードが不明な場合や、多数のサービスを利用していた場合でも、専門家が効率的に対応してくれます。
- 精神的負担の軽減: 故人様のプライベートな情報に触れることや、複雑な手続きを行う精神的負担を和らげることができます。
- 確実な手続き: 法令や各サービスの規約に則り、適切かつ順を追って手続きを進めてくれます。
- 情報漏洩リスクの低減: 専門知識を持つ業者に依頼することで、不適切な情報管理によるリスクを避けられます。
依頼できる専門家
- デジタル遺品整理業者: デジタル遺産の特定、データ抽出、アカウント削除・解約の代行を専門としています。
- 弁護士: デジタル遺産を含む相続全般に関する法的なアドバイスや、遺産分割協議の代理などを行います。
- 司法書士: 遺言書の作成支援や、相続登記などの手続きを代行します。
- 行政書士: 遺言書作成支援や、相続手続きの書類作成などをサポートします。
代行依頼する場合の流れ
- 相談・見積もり: まずは専門業者や弁護士などに相談し、故人様のデジタル遺産の状況を伝えます。費用の見積もりを確認し、サービス内容を比較検討します。
- 契約: サービス内容と費用に納得したら、正式に契約を結びます。
- 情報提供: 故人様のデジタル機器(スマートフォン、パソコンなど)や、生前に残されたエンディングノートなどの情報を提供します。
- 調査・手続き代行: 専門家が故人様のデジタル遺産を調査し、意向に沿ってアカウントの削除や引き継ぎ、データの整理などを行います。
- 報告・完了: 手続きが完了したら、結果の報告を受けます。
費用目安と選び方ポイント
デジタル遺産整理の費用は、故人様が利用していたサービスの数や種類、データ量、作業の難易度によって大きく異なります。

| 依頼内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| デジタル遺品整理(基本料金) | 約5万円~30万円程度が目安です(整理するデータ量・サービス内容により大きく異なります) | アカウントの特定、データ抽出、削除代行など |
| SNSアカウント削除代行 | 約1万円~5万円程度が目安です(アカウント数・難易度により異なります) | 個別のSNSアカウント対応 |
| 弁護士・司法書士への相談 | 初回無料〜1時間5千円~1万円程度が目安です | 法的なアドバイス、相続手続きの一部 |
※上記の費用はあくまで参考値・目安です。地域や業者、依頼する内容によって大きく異なります。
選び方ポイント:
- 実績と信頼性: デジタル遺品整理の実績が豊富で、個人情報の取り扱いに関するセキュリティ体制が整っている業者を選びましょう。
- 費用体系の明確さ: 見積もりの内訳が明確で、追加料金が発生しないか事前に確認しましょう。
- 対応範囲: どこまで対応してくれるのか(データ復旧、アカウント削除、法的な相談など)を確認し、ご自身のニーズに合っているか見極めます。
- 相談のしやすさ: 悲しみに寄り添い、丁寧に相談に乗ってくれる業者を選ぶことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1: デジタル遺産は相続税の対象になりますか?
A1: はい、デジタル遺産も相続税の対象となる場合があります。金銭的な価値を持つデジタル資産(ネット銀行の預貯金、オンライン証券の株式、仮想通貨など)は、相続税の課税対象となります。また、趣味のデータやオンラインゲームのアカウントなど、一見価値がないように見えても、場合によっては評価の対象となる可能性もゼロではありません。不明な点があれば、税理士や弁護士にご相談ください。
Q2: 故人のSNSアカウントを家族が勝手に削除しても大丈夫ですか?
A2: 基本的に、故人様のSNSアカウントを家族が勝手に削除することは、サービス規約に違反する可能性があります。多くのSNSでは、故人様のご遺族がアカウント削除や追悼アカウントへの変更を申請するための専用の手続きを設けています。これらの正規の手続きを利用し、死亡証明書などの提出を通じて対応することが推奨されます。故人様のプライバシーや、生前の意思を尊重するためにも、適切な方法で手続きを進めましょう。
Q3: パスワードが分からない場合、どうすればいいですか?
A3: パスワードが分からない場合、まずは故人様が残したエンディングノートやメモ、パスワード管理ツールなどを確認してください。もし見つからない場合は、各オンラインサービスの問い合わせ窓口に連絡し、故人様がお亡くなりになったことを伝え、アカウントの削除や引き継ぎについて相談します。その際、死亡診断書や戸籍謄本など、故人様との関係を証明する書類の提出が求められます。
Q4: 生前にデジタル終活をしておかないと、どのような問題がありますか?
A4: 生前にデジタル終活をしておかないと、ご遺族が故人様のデジタル遺産を特定できず、手続きに膨大な時間と労力がかかることになります。また、月額課金サービスの解約漏れによる無駄な出費や、放置されたアカウントからの情報漏洩・不正利用のリスクもあります。何より、故人様の思い出のデータが永遠に失われたり、故人様の意思に反する形で情報が公開され続けたりする可能性も生じます。
Q5: デジタル遺産の整理は自分でもできますか?
A5: はい、デジタル遺産の整理はご自身で行うことも可能です。特に、故人様が生前にパスワードやアカウント情報を残してくれていた場合、ご遺族が直接各サービスに連絡して手続きを進めることができます。しかし、デジタル遺産の数が多かったり、パスワードが不明で複雑な調査が必要になったりする場合には、専門知識を持つデジタル遺品整理業者や弁護士・司法書士に相談・依頼することも有効な選択肢です。ご自身の負担を考慮し、無理のない範囲で進めましょう。
まとめ|一人で抱え込まず、窓口を頼ってください
デジタル遺産やSNSアカウントに関する手続きは、故人様が残された大切な情報を整理し、ご遺族の安心へと繋がる重要な終活の一部です。悲しみの中で、慣れない手続きを進めることは大きな精神的負担となります。
この記事では、デジタル遺産の定義から、生前に行うデジタル終活の準備、そして死後の具体的な手続き方法、必要書類、期限、よくある失敗と対処法、専門家への依頼について解説してきました。

すべてを一人で抱え込む必要はありません。分からないことや不安なことがあれば、各オンラインサービスの問い合わせ窓口、またはデジタル遺品整理業者、弁護士、司法書士、税理士といった専門家を頼ることをためらわないでください。少しずつ、できることから始めることが大切です。
悲しみの中でデジタル遺産の手続きを進めることは、大きな負担となります。一人で抱え込まず、デジタル遺品整理の専門業者や弁護士・司法書士にまず相談するだけでも、具体的な解決策が見つかり、心の負担を軽減できます。
【関連】終活全般について網羅的に知りたい方はこちら
この記事の監修について
本記事は「お葬式.info 編集部」が、行政書士・司法書士・葬儀業界経験者・僧侶を含む監修者チームの助言のもと、公的統計・法令・専門書を根拠に作成しています。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。編集方針・監修者一覧は編集ポリシーをご確認ください。
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