死亡届・火葬許可証の取り方|市区町村の手続き
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大切な方を亡くされ、心よりお悔やみ申し上げます。
今は、何から手をつければいいのか、途方に暮れていらっしゃるかもしれません。急いで手続きをしなければと、心が追い立てられているかもしれませんが、どうぞご無理なさらないでください。
この「お葬式.info」の記事では、ご家族が亡くなられた際に最初に必要となる「死亡届」と「火葬許可証」の取得方法について、分かりやすく解説します。一つずつ、できるときに、少しずつ進めていけるよう、あなたのために情報を整理しました。
(読了目安:約10分)
死亡届・火葬許可証の取り方|市区町村の手続き完全ガイド【2024年最新版】
死亡届・火葬許可証とは?なぜ必要なのか
ご家族が亡くなられた際、まず最初に行うべき手続きが「死亡届の提出」です。これは、故人様の死亡を公的に記録し、その後の様々な手続きの基礎となる非常に重要な書類です。死亡届を提出することで、市区町村が死亡の事実を把握し、戸籍(こせき:家族関係を公式に記録した書類)に記載されます。
そして、死亡届と同時に申請するのが「火葬許可証」です。日本の法律では、原則として亡くなった方を火葬または埋葬する際には、市区町村長の許可が必要です(墓地、埋葬等に関する法律 第5条。以下「墓埋法」)。この許可を得るための書類が火葬許可証であり、死亡届が受理されると発行されます。火葬許可証がなければ、火葬や埋葬を行うことができません。
法律の条文は、e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)でご確認いただけます。
この手続きは、悲しみの中で大きな負担に感じられるかもしれませんが、故人様を安らかに見送るための大切な第一歩となります。「難しそう」と感じられる方も、以下の手順を一つずつ確認するだけで、きっと対応できます。
死亡届・火葬許可証の関係を整理する
| 書類名 | 役割 | 発行元 |
|---|---|---|
| 死亡診断書(死体検案書) | 医師が死亡を証明する書類 | 担当医師 |
| 死亡届 | 死亡の事実を市区町村に届け出る書類 | 届出人が記入・提出 |
| 火葬許可証 | 火葬・埋葬を行うための許可証 | 市区町村長 |
この3つの書類は連動して発行されます。「死亡診断書を受け取る→死亡届を記入して役場に提出する→火葬許可証を受け取る」という流れを覚えておいてください。
死亡届・火葬許可証の手続きの流れと必要書類
死亡届と火葬許可証の取得は、葬儀社が代行してくれるケースがほとんどですが、ご自身で手続きを進める場合もあります。ここでは、その流れと必要な書類についてご説明します。
誰が届出人になれるのか
死亡届を提出できる「届出人(とどけでにん:死亡の事実を役所に申告する人)」には、戸籍法で定められた資格があります。
主に以下の方が届出人となることができます。
- 同居の親族
- 同居していない親族
- 同居者
- 家主、地主または家屋もしくは土地の管理人
- 後見人(こうけんにん:本人の代わりに法律行為を行う人)、保佐人、補助人、任意後見人
一般的には、配偶者や子、親などの親族が届出人となることが多いです。葬儀社が手続きを代行する場合でも、届出人として署名・押印が必要になります。
死亡届提出から火葬許可証発行までのステップ
STEP 1|死亡診断書(死体検案書)の取得
故人様が病院で亡くなられた場合は、担当医師が「死亡診断書」を作成します。自宅で亡くなられた場合や死因が不明な場合は、警察の検視(けんし:死因を確認するための調査)後に医師が「死体検案書(したいけんあんしょ)」を作成します。この書類がなければ、死亡届を提出することはできません。
STEP 2|死亡届の記入
死亡診断書(死体検案書)は、死亡届と一体になったA3サイズの用紙です。左半分に医師が死亡診断書(死体検案書)を記入し、右半分に届出人が必要事項を記入します。届出人の氏名、住所、故人様との続柄、本籍地などを正確に記入しましょう。記入が難しい箇所は、葬儀社や役場の担当者に遠慮なく確認してください。
STEP 3|提出先を確認する
死亡届は、以下のいずれかの市区町村役場(戸籍住民課など)に提出できます。
- 故人様の死亡地
- 故人様の本籍地
- 届出人の所在地(住所地)
どの役場でも受け付けてもらえますので、最も行きやすい窓口を選んでください。
STEP 4|提出期限を確認する
死亡届の提出期限は、死亡の事実を知った日から7日以内です(戸籍法第86条。e-Gov法令検索)。海外で亡くなられた場合は、死亡の事実を知った日から3か月以内となります。
「7日以内」という期限は、焦らせるためにお伝えしているのではありません。前もって知っておくことで、落ち着いて対応していただけます。なお、葬儀社に代行を依頼した場合は、期限管理も含めて対応してもらえることがほとんどです。
STEP 5|火葬許可証の受け取り
死亡届が受理されると、その場で「火葬許可証」が発行されます。この許可証は火葬場(斎場)で提示が求められますので、紛失しないよう大切に保管してください。火葬終了後には「埋葬許可証(まいそうきょかしょ)」として返却され、お墓への納骨の際に必要になります。
必要な持ち物・書類チェックリスト
窓口に行く前に、以下をご確認ください。
- □ 死亡診断書(死体検案書)
- □ 死亡届(死亡診断書と一体になったA3用紙)
- □ 届出人の印鑑(認印可。シャチハタは不可とされることがあります)
- □ 届出人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- □ 死亡届のコピー(提出前に数枚取っておくと安心です)
【関連】死後に発生する手続きの全体像を把握したい方は「死後手続き完全ガイド|何をいつまでにやるべきか」もご参照ください。
死亡届・火葬許可証の手続きにかかる費用
死亡届の提出自体にかかる費用は無料です。火葬許可証の発行手数料も、原則としてかかりません。
ただし、関連する以下の費用は別途必要になる場合があります。
| 項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 死亡診断書の発行費用 | 数千円〜数万円程度 | 病院・医師によって異なります |
| 火葬費用(公営斎場) | 無料〜数万円程度 | 住民登録のある自治体利用で安くなることが多い |
| 火葬費用(民営斎場) | 数万円〜20万円程度 | 地域・施設によって差があります |
| 葬儀費用 | 数十万円〜(規模による) | 家族葬・直葬など形式によって大きく異なります |
| 死亡診断書の再発行 | 数千円程度 | 病院によって異なります |
これらの費用は、死亡届の提出とは別に準備が必要です。費用面で不安がある場合は、葬儀社や自治体の窓口に事前に相談してみてください。
死亡届・火葬許可証の手続きで知っておきたい注意点
大切な方を亡くされた直後は、心身ともに疲弊していることと思います。しかし、以下の点を前もって知っておくことで、後々の戸惑いや思わぬトラブルを避けやすくなります。無理のない範囲で確認してみてください。
提出期限と時間外窓口について
死亡届の提出期限は死亡の事実を知った日から7日以内です。この期間内であれば、土日祝日や夜間でも、市区町村役場の時間外窓口(宿直室など)で受け付けてもらえます。ただし、時間外に提出した場合、火葬許可証はその場で発行されず、翌開庁日以降に改めて受け取りに行く必要がある場合もあります。葬儀のスケジュールとの兼ね合いがありますので、事前に役場または葬儀社に確認しておくと安心です。
故人が「おひとりさま」だった場合
故人様に身寄りがなく、「おひとりさま」だった場合、死亡届の提出や葬儀の手配など、死後の様々な事務手続きを担う人がいない状況になることがあります。
行政書士の実務的見地より:
身寄りのない単身者の場合、死亡後の手続き(死亡届、葬儀の手配、不動産の解約、各種サービスの解約など)を誰も行ってくれない可能性があります。生前に行政書士や弁護士と「死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく:死後の事務手続きを第三者に委ねる契約)」を締結しておくことで、ご自身の希望通りの葬儀や手続きが可能になります。費用は50〜100万円程度が目安とされることが多いです。
⚠ 覚えておきたい点: 死後事務委任契約と遺言書は別の書類です。財産の分配には遺言書が、葬儀や各種解約などの具体的な事務手続きには死後事務委任契約がそれぞれ対応します。「遺言書があれば死後の手続きはすべてカバーされる」というのはよくある誤解です。日常的な手続きや葬儀の指示は、遺言書だけでは対応できません。
孤独死・孤立死の場合に配慮したいこと
故人様が孤独死・孤立死された場合、通常の死亡とは異なる手続きや配慮が必要になることがあります。特に賃貸物件の場合、特殊清掃(とくしゅせいそう:通常の清掃では対応できない状態を専門業者が対処すること)が必要となるケースも考えられます。
弁護士の実務的見地より:
孤独死が発覚した場合、賃貸物件では貸主(大家)から特殊清掃費用などを相続人に請求されるケースがあります。ただし、相続放棄(そうぞくほうき:相続する権利を手放すこと)を行えば、原則として賠償義務を負わないとされています(民法第938条。e-Gov法令検索)。
一方で、相続放棄を検討している場合、遺品整理などの「相続財産の処分行為」を放棄前に行ってしまうと、「単純承認(たんじゅんしょうにん:財産と負債のすべてを相続すること)」とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります(民法第921条)。
⚠ 知っておくと安心な点: 遺品を「少し整理しただけ」でも、法定単純承認(民法第921条)に該当するリスクがあります。遺品整理業者への依頼前には、必ず弁護士に相談することをおすすめします。
その他、覚えておきたいポイント
- 死亡届の控えはもらえません: 死亡届は役所に提出すると返却されません。その後の手続きで故人様の死亡を証明する書類が必要になる場合があるため、提出前にコピーを数枚取っておくことをお勧めします。なお、死亡診断書の写しも同様に手元に残しておくと安心です。
- 葬儀社が代行してくれるケースが多いです: ほとんどの葬儀社は、死亡届の提出や火葬許可証の取得を代行してくれます。手続きに不安がある場合は、遠慮なく葬儀社に相談しましょう。その場合でも、届出人としての署名・押印は必要です。
- マイナンバーカードとの連携: 一部の自治体では、死亡届の提出に合わせてマイナンバー関連の手続きが必要になる場合があります。窓口で確認してみてください。
死亡届提出後の関連手続き(2024年最新情報)
死亡届を提出し、火葬許可証を受け取った後も、故人様の財産や社会保険など、さまざまな手続きが必要になります。一度にすべてを済ませる必要はありませんが、期限のあるものを把握しておくと焦らずに対処できます。
主な手続きと期限の一覧表
| 手続きの種類 | 提出先 | 期限の目安 |
|---|---|---|
| 年金受給停止の届出 | 年金事務所 | 死亡後14日以内(国民年金)または10日以内(厚生年金) |
| 健康保険証の返却・資格喪失 | 市区町村または健康保険組合 | 死亡後14日以内(目安) |
| 介護保険資格喪失届 | 市区町村 | 死亡後14日以内(目安) |
| 遺族年金の申請 | 年金事務所・市区町村 | できるだけ早めに(時効:5年) |
| 相続税の申告 | 税務署 | 死亡を知った日の翌日から10か月以内 |
| 相続放棄 | 家庭裁判所 | 相続を知った日から3か月以内 |
| 相続登記(不動産の名義変更) | 法務局 | 相続を知った日から3年以内(義務) |
厚生労働省のウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/)では、遺族年金や健康保険・介護保険に関する最新情報をご確認いただけます。
相続登記の義務化について(2024年4月〜)
不動産を所有していた方が亡くなった場合、その不動産の名義変更(相続登記:そうぞくとうき)が必要になります。2024年4月からは、この相続登記が義務化され、正当な理由なく手続きを怠ると過料の対象となる可能性があります。
司法書士の実務的見地より:
2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象となる場合があります(不動産登記法第76条の2。e-Gov法令検索)。過去に相続した未登記不動産も対象となり、施行日(2024年4月1日)から3年の猶予期間が設けられています。司法書士費用は土地1筆・建物1棟で5〜15万円程度が目安とされています。
⚠ 知っておくと安心な点: 相続人が多い、所在不明者がいる、遺産分割(いさんぶんかつ:誰が何を相続するかを相続人全員で決めること)が未了の場合など、すぐに相続登記が難しいケースでは、「相続人申告登記(そうぞくにんしんこくとうき:簡易的に義務を果たしたことを示す制度)」(2024年4月〜開始)を活用できる場合があります。手続きに迷ったときは、まず司法書士や法務局(https://www.moj.go.jp/)に相談してみてください。
介護・福祉関連の手続きについて
故人様が介護保険サービスを利用されていた場合、介護保険の資格喪失届の提出が必要です。また、高額介護サービス費の還付を受けられる場合もあります。厚生労働省の介護保険情報(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/)も参考にしてみてください。
その他の主な手続き
- 銀行口座・クレジットカードの手続き: 故人様の銀行口座は死亡が確認されると凍結される場合があります。葬儀費用などの支払いが必要な場合は、事前に準備しておくと安心です。クレジットカードは利用停止の手続きが必要です。
- 公共料金の名義変更・解約: 電気、ガス、水道、電話、インターネットなどの公共料金やサービスの契約を名義変更するか、解約します。
- 遺言書の確認・遺産分割協議: 遺言書がある場合は内容を確認し、公正証書遺言以外の場合は家庭裁判所での検認(けんにん:遺言書の状態を確認する手続き)が必要です。遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
【関連】相続手続きの流れや必要書類については「相続手続き完全ガイド|何から始めればいいかわかる一覧」もご確認ください。
専門家に相談できる窓口・相談先一覧
手続きの途中でわからないことがあったとき、「一人で抱え込まなくていい」と知っておくだけで、気持ちが少し楽になることがあります。以下のような相談窓口があります。
| 相談内容 | 相談先 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 死亡届・役所手続きの疑問 | 市区町村役場の戸籍住民課 | 無料 |
| 葬儀・火葬の手配全般 | 葬儀社 | 無料相談あり |
| 相続・遺言・登記 | 司法書士・弁護士 | 初回相談無料の事務所あり |
| 死後事務委任・行政手続き | 行政書士 | 初回相談無料の事務所あり |
| 年金・健康保険の手続き | 年金事務所・市区町村窓口 | 無料 |
| 相続税の申告 | 税理士 | 初回相談無料の事務所あり |
| 法的トラブル全般 | 法テラス(0570-078374) | 収入要件により無料 |
【関連】専門家の選び方や費用の目安については「相続・終活の専門家の選び方ガイド|弁護士・司法書士・行政書士の違い」もご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q1:死亡届はどこでもらえますか?
A: 死亡届は、死亡診断書(死体検案書)と一体になったA3サイズの用紙です。一般的には、故人様が亡くなられた病院で医師が左半分(死亡診断書欄)を記入した後、その用紙全体を受け取ります。また、市区町村役場の戸籍住民課などの窓口でも配布されています。葬儀社を利用する場合は、葬儀社が用意してくれることも多いです。
Q2:死亡届は郵送で提出できますか?
A: 原則として、死亡届は窓口への提出が求められます。郵送を受け付けている自治体もありますが、不備があった場合の対応や、火葬許可証の受け取り方法などを考えると、直接窓口へ提出するか、葬儀社に代行を依頼するのが確実です。事前に役場に確認することをお勧めします。なお、e-Gov(https://laws.e-gov.go.jp/)や法務省ウェブサイト(https://www.moj.go.jp/)でも関連情報を確認できます。
Q3:火葬許可証を紛失してしまいました。どうすればよいですか?
A: 火葬許可証を紛失してしまった場合は、死亡届を提出した市区町村役場に再発行を申請できます。再発行には身分証明書などが必要になる場合がありますので、事前に役場に問い合わせて必要書類を確認しましょう。なお、火葬後に返却される「埋葬許可証」を紛失した場合も同様に再発行の手続きが可能です。
Q4:死亡届提出後、すぐにできることは何ですか?
A: 火葬許可証を受け取ったら、まずは葬儀・火葬の日程調整を進めることができます。また、故人様が年金受給者だった場合は年金事務所へ、健康保険証を持っていた場合は市区町村役場や健康保険組合へ、資格喪失の手続きを始めることができます。一度にすべてを行う必要はありません。焦らず、できるところから一つずつ進めてください。
Q5:葬儀社がいないと手続きできませんか?
A: 葬儀社がいなくても、ご自身で死亡届を提出し、火葬許可証を取得することは可能です。ただし、火葬場の予約や葬儀の手配など、多岐にわたる実務が伴います。心身の負担を軽くするためにも、葬儀社への相談・依頼を検討していただくことをお勧めします。多くの葬儀社が24時間対応しています。
まとめ
大切な方を亡くされたばかりの時期に、多くの手続きに追われることは、心身ともに大きな負担となることと存じます。この記事が、少しでもあなたの手助けになれば幸いです。
この記事でお伝えしたこと、まとめてご確認ください:
- 死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に市区町村役場へ提出します
- 火葬許可証は、死亡届が受理されると発行されます。火葬・埋葬には必ず必要です
- 死亡届の提出・火葬許可証の取得は、葬儀社に代行してもらえるケースが多いです
- 孤独死や「おひとりさま」の場合は、弁護士・行政書士・司法書士への早めの相談が安心です
- 相続登記は2024年4月から義務化。相続を知った日から3年以内の対応が必要です
- 手続きに期限があるものは前もって把握しておくと、焦らずに対処できます
一つ一つの手続きを、どうぞご無理のない範囲で進めてください。一人で抱え込まず、周囲の方々や葬儀社、そして弁護士・司法書士・行政書士といった専門家に頼ることも大切な選択肢です。
「お葬式.info」は、これからもあなたのそばで情報をお届けします。
何かわからないことがあれば、いつでもこのサイトに戻ってきてください。あなたは一人ではありません。
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