終活にかかる費用はいくら?2026年の相場と節約のポイント
「終活」という言葉が身近になり、多くの方が自身の人生の整理や、大切なご家族への負担を減らすために、関心をお持ちのことと思います。しかし、「終活にどれくらいの費用がかかるのだろう?」と、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
終活は、人生の終盤をより豊かに、そしてご家族に安心して過ごしてもらうための大切な準備です。そのプロセスには、確かにいくつかの費用が発生します。この記事では、2026年現在の終活にかかる費用の相場と、賢く費用を抑えるためのポイントを、読者の皆様に寄り添う形で詳しく解説します。ぜひ、ご自身の終活を考える上での参考になさってください。
終活の主な内容と2026年現在の費用相場
終活と一口に言っても、その内容は多岐にわたります。ここでは、主な終活の内容と、それぞれにかかる費用の目安を2026年現在の情報としてご紹介します。ご自身の関心や必要性に応じて、費用のイメージを掴んでみましょう。
- エンディングノートの準備
ご自身の情報、希望する医療、介護、葬儀、お墓、伝えたいメッセージなどを書き記すノートです。市販品であれば500円~3,000円程度で購入できます。無料でダウンロードできるテンプレートもありますので、費用をかけずに始めることも可能です。
- 生前整理・不用品処分
身の回りのものを整理し、不用品を処分する作業です。ご自身で行えば費用はほとんどかかりませんが、専門業者に依頼する場合は、荷物の量や作業内容によって数万円~数十万円程度かかることが一般的です。たとえば、ワンルームの家財整理で10万円~30万円程度、一軒家であればそれ以上になることもあります。
- 遺言書作成
財産の承継方法などを法的に有効な形で残すためのものです。
- **自筆証書遺言:** ご自身で書くため、費用は基本的にかかりません。ただし、2026年現在、法務局で遺言書を保管してもらう「自筆証書遺言書保管制度」を利用する場合、手数料として3,900円がかかります。(参考:法務省)
- **公正証書遺言:** 公証役場で公証人に作成してもらう遺言書です。公証人手数料は、遺言する財産の価額に応じて変動し、数万円から10万円以上かかることもあります。また、弁護士や行政書士などの専門家に相談・依頼する場合は、別途5万円~20万円程度の費用が発生することが一般的です。
- 任意後見契約の準備
将来、判断能力が低下した場合に、ご自身で選んだ人に財産管理などを任せるための契約です。公正証書で作成する必要があり、公証人手数料として約1万1,000円がかかります。任意後見人となる専門家(弁護士、司法書士など)に依頼する場合は、専門家への月額報酬として月額数万円程度が発生することもあります。
- 尊厳死宣言公正証書
将来、不治の病などで回復の見込みがない状態になった際、延命治療を拒否し、尊厳死を望む意思を表明する公正証書です。公証人手数料として約1万1,000円がかかります。
- 葬儀・お墓の準備
ご自身の希望する葬儀形式やお墓について準備することも終活の大きな要素です。葬儀費用は、規模や内容によって大きく異なりますが、一般的な葬儀で100万円~200万円程度を想定される方が多いようです。お墓に関しては、墓石を建立する場合は50万円~200万円程度、永代供養墓や樹木葬、納骨堂などを選ぶ場合は、数万円から100万円以上と幅があります。(費用は地域や選択する事業者により大きく異なります。)
- デジタル遺品整理
パソコンやスマートフォン内のデータ、インターネットサービスのアカウントなどを整理するものです。ご自身で行う場合は費用はかかりませんが、専門業者に依頼する場合は数万円~数十万円程度かかることがあります。
これらの費用はあくまで目安であり、どこまで終活を行うか、どのようなサービスを選ぶかによって大きく変動します。ご自身の状況や希望に合わせて、必要な項目を検討することが大切です。
終活費用を賢く準備・節約するポイント
終活にかかる費用は、工夫次第で賢く準備し、節約することができます。大切なのは、早めに計画を立て、ご家族と話し合いながら進めることです。
- 計画的に少しずつ進める
終活は一度にすべてを終わらせる必要はありません。エンディングノートを書き始めたり、身の回りの整理を少しずつ進めたりと、計画的に行うことで、一度にかかる費用の負担を軽減できます。また、時間的余裕を持つことで、じっくりと比較検討する時間も生まれます。
- 優先順位をつける
「何が一番大切か」を明確にすることで、限られた予算を効果的に配分できます。例えば、「遺言書作成は専門家に依頼したいけれど、生前整理は自分たちで頑張る」といったように、優先順位をつけてメリハリをつけることが節約につながります。
- 複数の専門家から見積もりを取る
遺言書作成や生前整理など、専門家への依頼を検討する場合は、複数の事務所から見積もりを取り、サービス内容や費用を比較検討することをおすすめします。無料相談を活用するのも良い方法です。
- ご自身でできることは積極的に行う
エンディングノートは市販品や無料テンプレートを活用したり、生前整理も不用品の分別や処分を自分たちで行ったりと、費用をかけずにできることは積極的に取り組んでみましょう。自筆証書遺言も、法務局の保管制度を利用すれば低費用で遺言を保管できます。
- ご家族と情報共有する
終活の内容やご自身の希望を事前にご家族と共有しておくことで、ご家族が混乱したり、無駄な費用が発生したりするのを防げます。例えば、ご自身の意思を伝えておけば、高額な葬儀プランを避けることができるかもしれません。
終活費用に関する税金や法制度(2026年現在)
終活を進める上で、税金や法制度に関する知識も重要です。ここでは、2026年現在の主な制度について触れておきます。
- 自筆証書遺言書保管制度
2020年に始まったこの制度は、ご自身で作成した自筆証書遺言を法務局が保管してくれるものです。遺言書を紛失したり、改ざんされたりする心配がなく、家庭裁判所での検認も不要になります。利用には手数料(3,900円)がかかりますが、安心して遺言を残せる制度として活用が進んでいます。(参考:法務省)
- 贈与税・相続税の基本
財産を承継する際には、贈与税や相続税がかかる場合があります。贈与税には年間110万円までの非課税枠があります(暦年贈与)。相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除額があり、この範囲内であれば相続税はかかりません。(参考:国税庁)
これらの制度は複雑なため、具体的な対策を検討する際は、税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。 - 地域の相談窓口
お住まいの地域によっては、終活に関する相談を受け付けている地域包括支援センターや社会福祉協議会などがあります。無料で相談できる場合も多いため、情報収集の一環として活用を検討してみるのも良いでしょう。
これらの情報は、2026年現在の一般的な内容であり、法改正や制度変更が行われる可能性もあります。個別の状況に応じた具体的なアドバイスは、専門家にご相談ください。
終活にかかる費用は、ご自身の選択次第で大きく変わります。しかし、費用ばかりにとらわれるのではなく、「自分らしい最期をどう迎えたいか」「大切なご家族に何を伝えたいか」という本質的な問いと向き合うことが、終活の何よりも大切な部分です。
ososhiki.infoでは、皆様が安心して終活を進められるよう、今後も様々な情報を提供してまいります。無理のない範囲で、ご自身のペースで終活に取り組んでみてください。
参考情報:
法務省
国税庁