お墓・供養

墓じまいの手順と費用|離檀料・改葬許可証の取り方

墓じまいの手順と費用|離檀料・改葬許可証の取り方
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墓じまいの手順と費用|離檀料・改葬許可証の取り方

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大切な方を亡くされ、心よりお悔やみ申し上げます。

深い悲しみの中で、お墓や供養について、どうすれば良いのか、費用はどれくらいかかるのか、どこに相談すればいいのかと、心が追い立てられるような気持ちでいらっしゃるかもしれません。急いで手続きをしなければと、焦りを感じることもあるでしょう。

ですが、まずは深呼吸してください。この「終活大全」の記事は、あなたが大切な方の供養を、ご自身のペースで、納得のいく形で見つけられるよう、墓じまい(改葬)に関する情報を分かりやすく整理しました。

「義務」や「しなければならない」という言葉に縛られず、ご自身の心と向き合いながら、少しずつ、できるときに情報を集めてみませんか? ここで得た知識が、あなたの不安を少しでも和らげ、安心へとつながることを願っています。

(読了目安:約12分)


墓じまいの手順と費用|離檀料・改葬許可証の取り方


墓じまいとは?その背景と選択肢

墓じまいとは、現在のお墓を撤去し、遺骨を別の場所に移すことです。法律上は「改葬(かいそう)」と呼ばれ、墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法) によって手続きが定められています(厚生労働省:墓地、埋葬等に関する法律)。

近年、この墓じまいを検討する方が増えています。その背景には、少子高齢化による「お墓の承継者不足」や、遠方に住む親族が管理に通うのが難しい「遠距離問題」などがあります。大切なご先祖様のお墓を無縁仏にしたくない、でも今の形では維持が難しい、という切実な思いから、墓じまいという選択をする方が多くいらっしゃるのです。

墓じまいは、決してご先祖様を粗末にすることではありません。むしろ、現在の状況に合わせて、未来にわたってきちんと供養していくための、前向きな選択肢の一つと言えるでしょう。

墓じまいが増える主な理由

  • 承継者不足: 少子高齢化により、お墓を継ぐ方がいない、または遠方に住んでいて管理が難しいケースが増えています。
  • 管理の負担: お墓の清掃や維持費の支払いが、身体的・経済的な負担になることがあります。
  • ライフスタイルの変化: 家族の形や価値観が多様化し、伝統的なお墓のあり方にとらわれず、自分たちに合った供養の形を求める方が増えています。

墓じまい後の主な供養の選択肢

墓じまいをして取り出した遺骨は、新しい場所で供養されます。主な選択肢を以下に整理しました。

供養の種類 概要 承継者の必要性
永代供養墓(えいたいくようぼ) 寺院・霊園が永代にわたり管理・供養 不要
樹木葬(じゅもくそう) 樹木を墓標とする自然葬 不要〜あると安心
納骨堂(のうこつどう) 室内で遺骨を安置する施設 施設による
散骨(さんこつ) 遺骨を粉末にして海・山などへ 不要
手元供養(てもとくよう) 遺骨の一部を自宅で保管 不要

【関連】永代供養のメリット・デメリットについて詳しくはこちら


墓じまいの具体的な手順と流れ

墓じまいは、関係者への相談から始まり、行政手続き、そして新しい供養先への納骨まで、いくつかのステップを踏んで進められます。焦らず、一つずつ確認していきましょう。

▼ お墓の種類比較(図解)
一般墓地
費用:50〜200万円
管理:寺院・霊園に委託
継承:子孫が引き継ぐ
特徴:永代にわたって使用可

永代供養墓
費用:10〜50万円
管理:寺院・霊園が行う
継承:不要(後継者なしでOK)
特徴:合祀または個別安置

ステップ1:親族・関係者への相談と合意

まず、親族——特に現在のお墓に入っている方のご家族や、これまでお墓を管理してきた方々——へ、墓じまいを検討していることを丁寧に伝え、理解と合意を得ることが何よりも大切です。

突然の話に戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんので、「なぜ墓じまいをしたいのか」「新しい供養先はどう考えているのか」を、時間をかけて話し合いましょう。この対話のプロセスそのものが、ご家族の絆を深める機会になることもあります。

ステップ2:新しい供養先の検討と契約

親族の合意が得られたら、遺骨をどこに納めるか、新しい供養先を具体的に検討します。永代供養墓・樹木葬・納骨堂など、選択肢は多岐にわたります。できれば実際に見学に行き、雰囲気や交通のアクセス、管理体制を確認してから契約を結ぶと安心です。

ステップ3:現在のお墓の管理者(寺院・霊園)への連絡

現在お墓がある寺院や霊園に、墓じまいをしたい旨を伝えます。寺院の場合は、これまでお世話になった感謝の気持ちを伝えながら、「離檀(りだん=寺院の檀家をやめること)」の意向を丁寧にご相談ください。この際、後述する「離檀料」について話し合いが必要になる場合があります。

ステップ4:改葬許可証の取得(行政手続き)

墓じまいには、行政からの許可が必要です。現在お墓がある市区町村役場で「改葬許可証(かいそうきょかしょう)」を取得します。これを知っておくことで、焦らず手続きを進められます。

必要書類の目安は次の通りです。

書類名 入手先 備考
改葬許可申請書 市区町村役場の窓口 様式は自治体によって異なる場合あり
受入証明書 新しい供養先(霊園・寺院等) 遺骨の受け入れを証明する書類
埋葬証明書(または納骨証明書) 現在のお墓がある寺院・霊園 遺骨が埋葬されていることを証明
申請者の印鑑・本人確認書類 ご自身でご用意 認印でよい場合が多い

これらの書類を揃え、役所に提出することで改葬許可証が発行されます。書類の様式や必要点は自治体によって異なる場合がありますので、事前に役所に確認しておくと安心です。

【関連】改葬許可証の申請方法と注意点について詳しくはこちら

ステップ5:閉眼供養(魂抜き)と遺骨の取り出し

改葬許可証が発行されたら、お墓から遺骨を取り出す作業に入ります。その前に、僧侶を招いて「閉眼供養(へいがんくよう)」を行うことが一般的です。これは、お墓から故人の魂を抜き、ただの石に戻す儀式で、「魂抜き(たましいぬき)」とも呼ばれます。

宗教的な儀式を必要とされない場合はこの限りではありませんが、ご家族の気持ちを大切に、話し合って決めていただくことをおすすめします。

ステップ6:墓石の撤去と更地返還

閉眼供養の後、石材店に依頼して墓石を撤去し、区画を更地に戻す工事を行います。この工事は通常、霊園が指定する石材店が担当します。工事の内容や費用は、墓地の広さや墓石の大きさによって異なります。

ステップ7:新しい供養先への納骨

新しい供養先に遺骨を運び、納骨します。この際、「開眼供養(かいげんくよう)」や納骨式を行うのが一般的です。これで墓じまいの一連の流れは完了となります。大切なご先祖様を、新しい場所でまた丁寧にお迎えする節目の儀式です。


墓じまいでかかる費用相場と内訳

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墓じまいには、さまざまな費用が発生します。傷心の中で費用面まで考えなければならないのは本当に大変なことです。ここでは、あなたが心の準備を整えられるよう、費用の種類と相場を整理しました。あくまで目安ですが、事前に把握しておくことで、落ち着いて対応できます。

費用の種類 相場(目安) 備考
閉眼供養のお布施 3万〜10万円程度 宗派・寺院によって異なる場合あり
墓石撤去・区画整地工事費 10万〜30万円程度 墓地の広さ・墓石の大きさによる
離檀料(りだんりょう) 0円〜30万円程度 任意。詳細は次の章で解説
遺骨の搬送費用 1万〜5万円程度 距離・業者による
改葬許可申請の手数料 無料〜1,500円程度 自治体により異なる場合あり
新しい供養先への費用 10万〜150万円以上 種類・立地・施設によって大きく異なる
合計の目安 30万〜200万円程度 選択肢の組み合わせによる

費用は選ぶ供養先や地域によって大きく異なります。複数の業者や霊園から見積もりを取ることで、納得のいく選択がしやすくなります。


離檀料とは?トラブルを避けるための知識

離檀料の法的な位置づけ

離檀料(りだんりょう)」とは、寺院の檀家(だんか=その寺院を菩提寺として関係を結んでいる家)をやめる際に、寺院側から求められることがある金銭のことです。

重要なのは、離檀料の支払いに法的な義務はないという点です。離檀料について明確に定めた法律は存在せず、任意の「お礼・気持ち」として支払われるのが一般的とされています。ただし、長年お世話になった寺院への感謝を示す意味で、相応のお布施を包む方も多くいらっしゃいます。

離檀料の相場と交渉のポイント

離檀料の相場は、一般的に3万〜20万円程度とされる場合が多いとされています。ただし、寺院の格式や地域、これまでのお付き合いの深さによって大きく異なる場合があります。

もし法外な金額を請求されてお困りの場合は、消費者センターや弁護士などの専門家にご相談されることをおすすめします。一人で抱え込まないでください。

離檀料の目安 状況
0円(お布施のみ) 檀家関係が薄い場合や、寺院が理解を示している場合
3万〜10万円程度 一般的なお礼として包む場合
10万〜30万円程度 長年の関係が深い場合や、寺院の慣習による場合
30万円超 法的義務はなく、高額な場合は専門家への相談も選択肢

改葬許可証の取り方|申請の流れと注意点

申請の基本的な流れ

改葬許可証の取得は、墓じまいに必要な行政手続きです。根拠法令は墓地、埋葬等に関する法律第5条です。前もって流れを知っておくことで、焦らず対処できます。

  1. 現在のお墓がある市区町村役場で「改葬許可申請書」を入手する
  2. 新しい供養先から「受入証明書」を発行してもらう
  3. 現在の寺院・霊園から「埋葬証明書」を発行してもらう
  4. 書類を揃えて役場に提出し、「改葬許可証」の交付を受ける
  5. 遺骨取り出し時に改葬許可証を持参し、新しい供養先にも提出する

申請時の注意点

  • 書類の様式は自治体によって異なる場合があるため、事前に電話や窓口で確認しておくと安心です。
  • 遺骨が複数体ある場合は、体数分の手続きが必要になる場合があります。
  • 申請から許可証交付まで、数日〜1週間程度かかる場合があります。スケジュールに余裕を持って進めることをおすすめします。

【関連】お墓の種類と選び方について詳しくはこちら


墓じまいを進める際のチェックリスト

焦らず、一つひとつ確認しながら進めていただくために、全体の流れをチェックリストとしてまとめました。

ステップ 内容 確認
親族・関係者への相談・合意形成
新しい供養先の見学・検討・契約
現在の寺院・霊園への連絡と離檀相談
改葬許可証の申請・取得
閉眼供養(魂抜き)の手配
石材店への撤去・整地工事依頼
遺骨の搬送手配
新しい供養先への納骨・開眼供養
各費用の精算と書類の保管

よくある質問(FAQ)

Q1. 墓じまいは一人でも進められますか?

A. 法的な手続きそのものは、申請者(墓地使用者または親族)が一人で進めることも可能です。ただし、親族間で意見が分かれる場合や、寺院との交渉に不安がある場合は、行政書士・弁護士・終活コンサルタントなどの専門家に相談することで、スムーズに進められる場合があります。一人で悩まずに、まずは相談窓口を活用してみてください。

Q2. 遠方にあるお墓でも墓じまいできますか?

A. できます。改葬許可申請は、現在お墓がある市区町村役場に申請しますが、郵送対応が可能な自治体もあります。また、現地での手続きを代行してくれる業者や専門家も存在しますので、遠方でお困りの場合はご活用を検討されてみてください。

Q3. 墓じまいに期限はありますか?

A. 法律上、墓じまいを「いつまでにしなければならない」という一律の期限は定められていません。ただし、墓地の管理費(年間管理料)を長期間滞納すると、「無縁墓(むえんぼ)」として行政処理される場合がある点は、知っておくと安心です。前もってお墓の管理状況を確認しておくことをおすすめします。

Q4. 墓じまいをすると、ご先祖様に失礼になりませんか?

A. 決してそのようなことはありません。大切なご先祖様が末永くきちんと供養される場所に移ることは、敬意と愛情の表れです。形が変わっても、心を込めて手を合わせることが何より大切です。

Q5. 離檀を寺院に断られた場合はどうすればいいですか?

A. 法律上、離檀を一方的に拒否する権限は寺院にはないとされる場合がほとんどです。話し合いを重ねても解決しない場合は、弁護士や行政書士など専門家の介入が解決の助けになることがあります。


まとめ|焦らず、あなたのペースで進めてください

墓じまいは、決して難しい手続きではありません。ただ、大切な方への想いや、ご家族との話し合い、費用の準備など、心と時間を使う大切なプロセスです。

この記事で整理した内容を振り返ると、墓じまいのポイントは次のように整理できます。

  • 法律上の手続き(改葬許可証の取得) は、事前に書類を揃えれば、多くの場合スムーズに進められます
  • 離檀料に法的義務はないため、高額を請求された場合は専門家に相談する選択肢があります
  • 費用の総額は30万〜200万円程度が目安ですが、供養先の選び方で大きく変わります
  • 親族との合意と丁寧なコミュニケーションが、後悔のない墓じまいへの一番の近道です

あなたは一人ではありません。迷ったとき、不安なとき、どうかそのまま抱え込まないでください。専門家への相談窓口、地域の霊園・寺院、あるいはこの「終活大全」の記事群が、あなたの傍らに寄り添い続けます。

大切な方への想いを、どうか自分らしい形で届けてあげてください。


専門家への相談案内

墓じまいに関してお困りの際は、以下のような専門家にご相談されることをおすすめします。

相談先 主な対応内容
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件については弁護士・税理士・葬儀の専門家にご相談ください。
掲載情報は2026年現在のものです。法改正等により変更となる場合があります。

本記事の情報は執筆時点(2026年4月)のものであり、法律・制度・費用等は変更される場合があります。実際のご判断にあたっては、葬儀社・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。本記事の内容に基づいてお客様が行動した結果について、当サイトは一切の責任を負いかねます。
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