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遺言書の種類と書き方|自筆証書・公正証書の違い | お葬式.info

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遺言書の種類と書き方|自筆証書・公正証書の違い

目次

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遺言書の種類と書き方|自筆証書・公正証書の違い

(読了目安:約10分)

大切な方を亡くされ、心よりお悔やみ申し上げます。
悲しみが癒えない中、相続手続きという慣れない作業に直面し、心が追い立てられているかもしれません。ですが、まず深呼吸してください。この先の手続きを少しでも安心して進められるよう、遺言書について知っておくことは、きっとあなたの助けになるはずです。
この記事では、遺言書の種類やそれぞれの書き方、注意点について、専門家の見地も交えながら分かりやすく解説いたします。できるときに、少しずつ、あなたのペースで読み進めていただければ幸いです。

▼ 葬儀の流れ(図解)
1
ご逝去・死亡確認
医師による死亡診断書の発行
2
葬儀社に連絡・搬送
24時間対応。自宅・斎場へ搬送
3
通夜の準備・執行
祭壇設置・ご遺体安置・弔問受付
4
告別式・出棺
参列者へのご挨拶・出棺の儀
5
火葬・収骨
火葬許可証を持参。骨上げを行う
6
初七日法要・精進落とし
近親者で食事会を行うことも
7
各種届出・手続き
死亡届・相続・保険など49日までに

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遺言書とは?残された家族への「最後のメッセージ」

遺言書(ゆいごんしょ)とは、亡くなった方(被相続人)が生前の意思を記した法的な文書のことです。ご自身の財産を誰にどのように引き継ぐか、また、家族への想いや感謝の気持ちを伝えるための、大切な「最後のメッセージ」でもあります。遺言書があることで、残されたご家族が相続手続きで迷ったり、争ったりするリスクを減らすことができます。

遺言書が大切な理由

遺言書は、ご自身の意思を明確に伝えるだけでなく、残されたご家族の負担を軽減する役割も果たします。遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ:相続人が集まり財産の分け方を話し合う手続き)を行い、財産の分け方を決める必要があります。話し合いがまとまらないと、家庭裁判所での調停や審判に発展し、時間も費用も精神的な負担も大きくなってしまうことがあります。

遺言書の種類は大きく分けて3つ

民法で定められている遺言書には、主に次の3つの種類があります(民法第967条/出典:e-Gov 法令検索 民法)。

  1. 自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん):ご自身で手書きし、保管する方法です。
  2. 公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん):公証人(こうしょうにん:国が認定した法律の専門家)と連携して作成する、最も信頼性の高い方法です。
  3. 秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん):内容を秘密にしたまま、遺言書の存在だけを公証人に証明してもらう方法です。

この記事では、実際に多く使われる「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」を中心に、それぞれの特徴と手続きを整理してお伝えします。

【関連】相続手続き全体の流れについて詳しくはこちら


自筆証書遺言とは?費用をかけずに作れる「手書きの遺言書」

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自筆証書遺言は、遺言者(遺言を書く本人)がすべて自筆(手書き)で作成する遺言書です。費用がかからず、いつでも・どこでも・一人で作成できることが最大のメリットです。

自筆証書遺言の有効な書き方

自筆証書遺言が法的に有効となるためには、民法第968条で定められた以下の要件をすべて満たす必要があります。一つでも欠けると、遺言書が無効と判断される場合がありますので、慎重に確認しながら作成されることをおすすめします。

要件 内容 注意点
全文自書(ぜんぶんじしょ) 本文をすべて手書きで記載 パソコン入力・代筆は無効になる場合があります
日付の記載 作成年月日を明記(年・月・日すべて) 「○月吉日」など日付が特定できない表記は無効になる場合があります
氏名の自署 遺言者本人が署名(フルネーム推奨) スタンプ印は認められない場合があります
押印 署名の後に押印 実印が望ましいですが、認印でも有効な場合があります
財産目録 財産の一覧はパソコン作成も可 ただし目録の各ページに署名・押印が必要です(2019年改正)

自筆証書遺言の保管方法【法務局の保管制度が安心です】

自筆証書遺言は、ご自宅で保管することも可能ですが、紛失・改ざん・発見されないといったリスクがあります。2020年7月から始まった「法務局における遺言書の保管制度」を利用すると、法務局が遺言書を安全に保管し、相続発生後に相続人が確認できる仕組みが整っています。

また、自筆証書遺言は原則として家庭裁判所での検認(けんにん:遺言書の存在と状態を確認する手続き)が必要ですが、法務局に保管した場合はこの検認が不要になります。

自筆証書遺言のメリット・デメリット

項目 内容
メリット 費用がかからない、一人でいつでも作成できる、内容を秘密にできる
デメリット 形式不備で無効になるリスクがある、紛失・改ざんのリスクがある(法務局保管制度で軽減可)、原則として検認手続きが必要

公正証書遺言とは?最も確実・安全な「公的な遺言書」

公正証書遺言は、公証人(国が任命した法律の専門家)が関与して作成する遺言書です。公証役場(こうしょうやくば)という公的な機関で手続きを行い、原本(げんぽん:元の文書)が公証役場に保管されます。費用はかかりますが、法的に最も安全・確実な方法とされています。

公正証書遺言の作成手順

以下のステップを参考に、できる範囲で準備を進めていただければ安心です。

STEP 1:遺言の内容を整理する
財産の内容(不動産・預貯金・有価証券など)と、誰に何をどれだけ渡すかを書き出しておきましょう。

STEP 2:必要書類を準備する
遺言者の戸籍謄本・印鑑証明書、財産に関する書類(不動産の登記事項証明書など)、相続人の戸籍謄本などが必要になる場合があります(公証役場により異なる場合があります)。

STEP 3:証人2名を用意する
公正証書遺言の作成には、証人2名(しょうにん:立会人のこと)が必要です。相続人・受遺者(財産をもらう人)・未成年者などは証人になれないため、信頼できる知人や司法書士・行政書士などの専門家に依頼することもできます。

STEP 4:公証役場で作成・署名・押印する
公証人が遺言の内容を読み上げ、遺言者と証人2名が内容を確認して署名・押印すれば完成です。原本は公証役場に保管されます。

公正証書遺言の費用目安

公正証書遺言の作成費用は、財産の総額によって異なります。以下は公証人手数料の目安です(日本公証人連合会の手数料規則に基づく)。

財産の価額(相続財産の合計額) 公証人手数料の目安
100万円以下 17,000円
200万円以下 23,000円
500万円以下 29,000円
1,000万円以下 43,000円
3,000万円以下 69,000円
5,000万円以下 95,000円
1億円以下 143,000円

※上記は財産全体の手数料の目安です。受遺者(財産を受け取る人)が複数いる場合は、それぞれの取得財産ごとに計算されます。また、証人への謝礼や専門家への依頼費用は別途かかる場合があります。

公正証書遺言のメリット・デメリット

項目 内容
メリット 形式不備で無効になるリスクがほぼない、原本が公証役場に保管されるため紛失・改ざんのリスクがない、検認手続きが不要、法的効力が高い
デメリット 費用がかかる、証人2名が必要、公証役場での手続きが必要

【関連】公正証書遺言の具体的な手続きと費用について詳しくはこちら


秘密証書遺言とは?あまり使われない「第3の方法」

秘密証書遺言は、遺言の内容を秘密にしたまま、遺言書の存在だけを公証人に証明してもらう方法です。パソコンで作成できるなどの利点がある一方で、形式不備のリスクがあることや、手続きが煩雑なことから、実務ではあまり使われないことが多い方法です。内容の確認ができないため、せっかく作成しても無効になってしまうリスクも念頭に置いておく必要があります。


3種類の遺言書を徹底比較|あなたに合った選び方

3つの遺言書の違いを、一覧表で整理しました。どの方法が自分に向いているか、参考にしてみてください。

比較項目 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成方法 全文自筆 公証人が作成 本人作成・パソコン可
証人 不要 2名必要 2名必要
費用 ほぼ無料(法務局保管は3,900円) 数万円〜 数万円〜
保管場所 自宅または法務局 公証役場(原本) 自宅
検認手続き 原則必要(法務局保管は不要) 不要 必要
紛失・改ざんリスク あり(法務局保管で軽減) ほぼなし あり
内容の確認 本人のみ 公証人が確認 公証人は確認しない
おすすめの方 費用を抑えたい方、まず作ってみたい方 確実に遺言を実行したい方 ほとんどのケースで非推奨

遺言書を作成する前に確認しておきたいこと

遺留分(いりゅうぶん)に注意しましょう

遺言書があっても、相続人には「遺留分(いりゅうぶん)」という法律で保障された最低限の財産を受け取る権利があります(民法第1042条)。遺言の内容が遺留分を侵害していると、後から遺留分侵害額請求(いりゅうぶんしんがいがくせいきゅう:侵害された分の金銭を請求する制度)を起こされる場合があります。遺言書を作成する際には、この点にも配慮しておくと安心です。

作成後の見直しも大切です

遺言書は、一度作成した後でも、何度でも書き直すことができます(最後に作成したものが有効になります)。ご家族の状況や財産の変化に応じて、定期的に内容を見直すことをおすすめします。

遺言書の作成に関する法令について

遺言に関する規定は、民法第960条以降に定められています。詳しくは政府の公式サイトである e-Gov 法令検索 で最新の条文を確認されることをおすすめします。法律は改正される場合がありますので、作成時には最新の情報を確認いただくか、専門家にご相談ください。

【関連】遺産分割協議の進め方と注意点について詳しくはこちら


遺言書作成チェックリスト

遺言書を作成する前に、以下の項目を確認しておくと安心です。できるところから、少しずつ準備してみてください。

チェック項目 確認
財産の一覧(不動産・預貯金・株式など)を書き出した
相続人が誰なのかを確認した(戸籍で確認推奨)
誰に何を渡したいかを整理した
遺留分を侵害しないか確認した(専門家に相談すると安心)
自筆証書か公正証書かを選んだ
公正証書の場合、証人2名を確保した
作成日・署名・押印をすべて行った(自筆証書の場合)
保管場所を決めた(法務局保管制度の利用を検討した)
信頼できる人(家族または専門家)に遺言書の存在を伝えた

よくある質問(FAQ)

Q1. 遺言書はパソコンで作成してもいいですか?

A. 自筆証書遺言の本文は、パソコン入力は認められておらず、すべて手書きで作成する必要があります。ただし、財産目録(ざいさんもくろく:財産の一覧表)に限っては、2019年の民法改正によりパソコン作成が可能になりました。その場合、各ページに署名と押印が必要です。公正証書遺言・秘密証書遺言はパソコン作成が可能な場合があります(出典:e-Gov 法令検索 民法第968条)。

Q2. 遺言書が複数見つかった場合はどうなりますか?

A. 同じ種類の遺言書が複数ある場合、原則として最後に作成された(日付が新しい)遺言書が有効となります。内容が矛盾する部分については、新しいものが古いものを撤回したとみなされます(民法第1023条)。複数の遺言書が見つかってお困りの場合は、弁護士や司法書士にご相談されることをおすすめします。

Q3. 認知症になった後でも遺言書は作れますか?

A. 遺言書を作成するには「遺言能力(いごんのうりょく)」、つまり遺言の内容を理解できる判断能力が必要とされています。認知症と診断されているすべての方が遺言書を作れないわけではありませんが、症状の進行度によっては後から遺言書の有効性を争われる場合があります。心配な場合は、できるだけ早い段階で専門家にご相談いただくことをおすすめします。

Q4. 遺言書がなかった場合、財産はどうなりますか?

A. 遺言書がない場合、法律で定められた割合(法定相続分:ほうていそうぞくぶん)に従い、相続人全員による遺産分割協議で財産の分け方を決めることになります。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停・審判へと進む場合があります。


まとめ|あなたのペースで、大切な想いを形に

遺言書には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。費用をかけずに作りたい方には自筆証書遺言(法務局保管制度の活用がおすすめです)、確実に遺言を実行したい方には公正証書遺言が適しているといえます。

大切なのは、「完璧に仕上げること」よりも、今のあなたの意思を形にすることです。一度作成した遺言書は、いつでも書き直すことができます。まずはできる範囲から始めてみてください。

手続きの途中で不安を感じたり、「自分のケースではどうすればいいのか」と迷ったりすることがあれば、ひとりで抱え込まないでください。弁護士・司法書士・行政書士など、遺言・相続の専門家が各地に相談窓口を設けています。法テラス(日本司法支援センター)では、収入に関わらず無料の法律相談を受けることができる場合があります。あなたが「一人じゃない」と感じながら、この先の手続きを進めていただければと思います。

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本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件については弁護士・税理士・葬儀の専門家にご相談ください。
掲載情報は2026年現在のものです。法改正等により変更となる場合があります。

本記事の情報は執筆時点(2026年4月)のものであり、法律・制度・費用等は変更される場合があります。実際のご判断にあたっては、葬儀社・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。本記事の内容に基づいてお客様が行動した結果について、当サイトは一切の責任を負いかねます。
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